2020.11.26

活動報告

参議院農水委員会で種苗法改正法案について参考人質疑

本日は、参議院農水委員会 で種苗法改正法案につき、参考人質疑。午前中のかわの義博 議員の質疑に続き、種苗育種にも携わる現場のお二人に対し質疑させて頂きました。

本法案については様々議論されていますが、ひと言でいえば、育成者の権利を守ることが目的です。

日本からは多くの良質の品種が海外に持ち出され、ネット上で取引されたり、同じ品種が売買されたり、場合によっては逆輸入されたりしているのが実態です。

国際法(UPOV条約)上は、農業者による自家増殖について登録品種についても原則として育成者権が及び、例外的に制限することができるとなっています。一方、我が国では、登録品種も含めて原則として育成者権を制限(つまり自家増殖は可能と)し、例外として一部の植物につき効力が及ぶとしていることから、原則と例外が逆になっています。

本改正案は、国際的な法慣行と我が国の制度を整合的にするためのものであり、許諾制を導入することで登録品種の海外流出を防止することに狙いがあります。

ただし、許諾制が及ぶのは登録品種のみであり、現在利用されている殆どの品種は一般品種(コメ84%、野菜91%、果樹もりんご96%、みかん98%)。それらは今後も自家増殖に許諾は不要です。

無論それでも今回の法改正によって農業者の過度の負担になってはならないことから、本日は参考人に、手続的負担(事務負担)、許諾制による海外流出防止の実効性、海外での品種登録を進めるための政府による育成者への支援や国際協力のあり方などにつき質問し、率直なご意見をいただきました。

【参議院インターネット中継】
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=6035

来週も審議が行われますので、熟議を重ねて採決に臨んでまいります。

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