2021.02.18

議院運営委員会

令和3年2月12日 議院運営委員会

○高橋光男君
公明党の高橋光男です。
 特措法の改正により、まん延防止等重点措置が導入され、本日、新たな対処方針が示されました。新たな措置が導入されても、医療提供体制の確保、支援を始め、今国がなすべき重要なことは変わりません。その観点から、本日は、ワクチンと検査に関してまとめて質問させていただきます。
 まず、ワクチンについて。
 おとつい、私も住んだ経験がある神奈川のある御婦人から御連絡がありました。妹さんが薬によるアナフィラキシーショックに苦しみ、インフルエンザのワクチンすら打てないと。確かに、薬とワクチンは違うかもしれません。しかし、ワクチンに慣れていない国民の大半が副反応への不安を持っています。私自身、そうしたお声をたくさんいただいています。
 ワクチンを受けたくても受けられない方、情報がなく迷っている方、そうした方々への配慮が必要です。また、安全確保の観点から、高齢者、既往症をお持ちの方、アレルギー疾患の方などには、しっかり問診を行った上で接種の判断がなされるべきです。この点、集団接種、個別接種、いずれの場合でも同じレベルの質を担保する必要があるのではないでしょうか。
 あわせて、海外の症例や、我が国でも来週から開始予定の医療従事者の方々を始めとする先行接種における副反応に関する情報、あるいは、有効性に関しても、変異種にワクチンが効くのかなど、包み隠さず国民に対して開示していただきたい。こうした被接種者本位の体制確保や情報開示の必要性につき、御所見を伺います。
 次に、検査体制についてお伺いします。
 クラスターが続いている医療機関、高齢者施設内での集中的、重点的検査の実施は急務です。二月二日に改定された基本的対処方針には、それら施設に対する質の低い抗原定性検査の推進が筆頭に例示されていました。同検査は、陰性が出ても証明にはなりません。この点、公明党の対策本部会合でも問題視しました。
 その後、政府はどう対応したのか。都道府県向けの事務連絡の修正は行ったのでしょうか。また、国が確保した抗原定性検査キットを無症状者へのスクリーニング用に自治体に配分するのではなく、自治体が必要に応じてPCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査を選択するのかにつき、御答弁をお願いします。
○国務大臣(西村康稔君)
お答え申し上げます。
 大変大事な御指摘をいただいたというふうに思っております。ワクチン接種につきましては、その有効性、安全性、このことについて分かりやすく発信をして、国民の皆様に御理解いただいて、そして自らの判断で受けていただくことが重要であります。厚生労働省のホームページだけではなく、首相官邸のホームページにも特設サイトを設けたところでありますし、その上で、御指摘のように、アレルギーを有する方々については十分な問診を行った上で接種の可否を医師等が判断するということとしております。
 また、副反応が起こったときに応急対応ができるように、各市町村においては綿密な準備が行っていくことが必要であります。厚労省が出しております自治体向けの手引書においても必要な事項をお示しをしているところであります。
 いずれにしましても、引き続きこうした副反応や効果も含めて分かりやすい発信に努めていきたいというふうに考えております。
 そして、御指摘の検査の件でありますけれども、厚労省は、PCR検査あるいは抗原定量検査を実施する場合が困難な場合には、プール検査方式、PCRによるプール検査方式、あるいは抗原簡易キットの使用などを実施可能ということでお示しをしているところでありますけれども、地域の事情に応じて自治体に判断をしていただくことにしておりまして、このことは厚労省からも通知がなされております。
 その上で、御指摘の基本的対処方針の記載につきましては、こうした考え方を適切に反映するため今回見直しを行うこととしております。そして、地域の事情に応じて自治体が判断をしていくこと、検査の在り方はですね、していただきますので、高齢者施設の無症状者に対して使用するために国が自治体に抗原簡易キットを配付する予定はございません。
○高橋光男君
ありがとうございます。
 大臣が冒頭おっしゃったとおり、国民の皆様の命と健康を守ることが第一です。政府には、慎重には慎重を期し、正確な理解を促し、正しい対応を推進する不断の努力を怠らないでいただきたい、そう強く申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

一覧へ戻る