2021.02.23

活動報告

宍粟市を訪問

昨日は、宍粟市(しそうし)を訪問。
兵庫県立森林大学校(専修学校)と原木シイタケの栽培現場を視察。

大学校は平成29年に開校。毎年定員20名を受け入れ、卒業生は殆ど森林・林業関係に就職。

2年の在学中に取得する必須資格は何と17にも上り、貴重な若者の担い手を創出しています。

校長先生との間で、人材育成、ハードソフト両面での持続可能な林業のあり方、木質バイオマスなど多岐にわたりお話を伺い、大変勉強になりました。

一方、宍粟市では本物の木に生やす昔ながらの原木シイタケ栽培が行われています。

種菌を埋め込んだ「ほだ木」を半年から2年置いて菌糸を生長させ、その後水に漬けて刺激を与えると小さなシイタケが顔を出し、1週間から10日で収穫ができます。

現在市場に出回っているのは、おがくずや栄養剤を混ぜ合わせて作った培地での菌床栽培のシイタケ。菌床シイタケに比べ、原木シイタケの方が自然の恵みだけで作っているので味は格別です。

しかしながら、現在原木に適した広葉樹(例えばコナラ)は15年から20年ぐらいのものですが、日本では戦後植樹された広葉樹(日本の6割。スギやヒノキは針葉樹)の殆どが樹齢60~70年であり、間伐が進んでないため、シイタケが育ちやすい原木が入手しにくくなっています。

国の制度は広葉樹に比べて針葉樹の利活用により重きを置いていると言われ、そのような課題もあるのかと改めて奥深さを実感しました。

ともあれ、先進国で林業で成功していないのは日本ぐらいとお聴きし、大きな衝撃を受けました。

これからの持続可能な森林業のためには、林道等のインフラ整備、機械化(高性能林業機械の一層の導入)、集約化(より合理的な管理システムの導入)が必要と学びました。

本日学んだことを踏まえ、国に対し必要な対応を求めていく決意です。

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