2021.03.18

議院運営委員会

令和3年3月18日 議院運営委員会

○高橋光男君
公明党の高橋光男です。
 本日に至るまで、医療従事者を始めとする関係者の皆様の御尽力、国民の皆様の御協力に心から感謝を申し上げます。
 時間の関係上、まとめてお伺いします。
 総理、先日、コロナワクチンを接種されました。先ほども、痛みは感じなかった、直後は何もなく、本日も元気いっぱいだとおっしゃいました。来月からいよいよ高齢者の接種が始まります。ワクチンを打って安心した、今は問題ない、周りも安心している、だから希望する皆さんも打ってほしいと、明確かつ継続的に発信をしていただけないでしょうか。
 そして、ワクチンが普及するまでが本当の正念場です。特に、感染再拡大防止のために今後鍵となるのは検査だと私は思います。
 そこで、まず、変異株の検査体制について伺います。
 今回、新規感染者の検査割合を四〇%程度に引き上げる方針を示しました。なぜ四割なのですか。五割超にすべきという専門家もいます。地元神戸市は六割、全国一の規模で独自調査をしています。
 また、これまで国立感染症研究所が最終的な確定判断をしていますが、正確かつタイムリーに感染動向をつかむ上では無理があると思います。さらに、総数だけでなく推移も示していくべきだと思います。是非、オールジャパンでの検査体制を確立できるよう、地方衛生研究所の検査強化、大学や民間検査機関等との協力体制の方策を明確に示し、必要な予算も手当てしていただきたいと思います。
 次に、現場の声を是非お届けしたいと思います。
 現在、変異株検査は、通常の検査で陽性が判明した後、陽性者の検体の中から疑わしいものを抽出して行っています。その結果、後で陽性が判明したら、一度退院してもまた入院しなければなりません。その後二回PCR検査で陰性確認がないと退院できません。実際、神戸では、現在、入院患者数が増加、入院期間も長期化し、病床占有率が七割から八割となっています。同時に、一度退院した感染者への説明や入院協力依頼など、現場対応も非常に困難になってきています。今後、検査割合が増えれば、同じことが他の地域で起こると思います。神戸の経験を生かさなければならないと私は思います。
 したがって、これからの病床逼迫を避けるためにも、変異株感染者の入院期間、退院基準の取扱いなど、現場対応の指針を国として早急に示していくべきと考えますが、いかがですか。
 最後に、今月中の高齢者施設の集中的検査についても、国として現場での実施状況を検証し、財政面での継続支援を明確に示していただきたいと思います。この点、歓楽街等のモニタリング検査も同様です。
 冒頭、総理、そして大臣がおっしゃられたように、国民の皆様の命と健康を守ることを第一に、政府には引き続き全力で取り組んでいただくことを強く申し上げて、私の発言とします。
○内閣総理大臣(菅義偉君)
私自身の接種の際には、先ほども申し上げましたけど、それほど痛みもなく、その待機している間も特段問題がなくスムーズに終わったという印象でありました。
 また、この新型コロナワクチンというのは、国際的に発症予防、さらに重症化予防、こうした効果が期待されており、まさに感染対策の決め手であるというふうに思っています。
 全ての国民の皆さんが安心をして接種できるよう、河野大臣を中心に様々な媒体を活用しながら、国民の皆さんに対して正確な情報をできる限り幅広く発信しているところであります。正しい情報を丁寧に分かりやすくお届けし、そして御理解をいただいて、接種しようと、そういうふうに思っていただいて接種することによって、まさに感染対策の大きな決め手でありますから、そうしたことをしっかり環境をつくって頑張っていきたい、このように思います。
○国務大臣(西村康稔君)
お答え申し上げます。
 変異株につきましては、御指摘のように、神戸では六割、七割と、私どもの地元、兵庫県の神戸ではやっておりますけれども、そもそも陽性者の数が少ないところはもう全数もやりやすいわけですけれども、どうしても陽性者の数が多いところがそこまでできないということはありますので、全国で四〇%程度に引き上げることとしております。統計的には恐らく一〇%ほどやれば全体の傾向分かるはずなんですが、これは国民の安心のためにできるだけ引き上げていきたいという方針で臨んでいるところであります。
 御指摘のように、地衛研に加えて、民間検査機関、大学とも連携をしながら、オールジャパンで、これゲノムの解析も含めて取り組んでいきたいというふうに考えております。
 高齢者施設における検査につきましては、今月末までで集中的にこの緊急事態宣言発出した地域については行うこととしておりますが、来月から更に集中的、定期的に検査を行う方針であります。政府としてしっかり支援をしていきたいと思っております。
 そしてまた、モニタリング検査も、一日一万件程度をまずは目指して、場所を拡充しているところでありますけれども、状況を見ながら、これ特に変異株の状況なども見ながら、適切な場所を選定し、必要な数、量を確保していきたいというふうに考えております。
○高橋光男君
ありがとうございました。

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