2021.12.17

活動報告

SDGsについて

本日、外務省より月末に政府が開催予定のSDGs(国連持続可能な開発目標)推進本部、その場で決定予定のアクションプラン2022の概要について説明を受けました。

地球温暖化をはじめ人類が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった時代を意味する「人新世」にあって、最近、SDGsの方針になぞらえば気候変動などの問題解決は可能であり、経済成長を是認し、人々から本質的な問題に目をそらせる免罪符になっているのではないかとする議論があります(このことから、SDGsは「大衆のアヘン」だとする主張あり)。

確かに、最近では日本においてもSDGsに対する関心の高まり、また、それに関わる官民の取り組みは進んでいる一方、さまざまな経済社会活動をSDGsになぞらえることをもってよしとする風潮がないわけではありません。

他方で、国際社会全体で共有されているグローバルな目標はSDGsしかなく、他にとって代わるものは存在しません。また、皆で共有できる目標なくして協力は生まれないのも事実です。

また、コロナを含めて人類が存続が危機に晒されている中、より重要な視点は、どこまでも人間一人ひとりに着目し、直面する「恐怖」と「欠乏」から解放するとともに、その可能性を開花していくこと、すなわち「人間の安全保障」の観点ではないかと考えます。

SDGsは「人間の安全保障」を基本理念に据えています。よって、新たな時代において「人間の安全保障」をどのように規定するのか、日本がその議論をリードすると共に、実質的にその理念に基づく国内外の取組をリードしていくことが重要と考えます。

以上のことを外務省にお伝えし、今後のアクションプラン等においてそうしたことを明記すべきではないかと指摘しました。引き続き、問題意識をもって取り組んでまいる決意です。

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