2022.09.08

議院運営委員会

令和4年9月8日 議院運営委員会

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。
冒頭、安倍晋三元総理の御逝去に対し、改めて深い哀悼の意を表します。
憲政史上最長の任期を全うされ、我が国の内政、外交面で傑出した功績を残された安倍元総理の国葬の開催を私は支持いたします。
暴力により言論の自由どころか命を奪われた元総理の突然の逝去に諸外国から幅広い弔意が示されています。在任中、積極的平和主義を掲げ、延べ百七十六か国・地域訪問という地球儀を俯瞰する外交を展開された元総理を敬い、既に多くの首脳級が出席の意向を示しています。国葬は英語ではステートフューネラルと言います。すなわち国家の葬儀です。
総理、今回の国葬は、我が国が国家として民主主義の重要性を確認し、核兵器廃絶や自由で開かれたインド太平洋、そして、戦争なき世界を築くために非暴力主義、平和主義に基づく国際社会の連帯の強化を図ること、このことに意義があると考えます。だからこそ、国として参列者を丁重に接遇し、安全第一で成し遂げる必要があると考えますが、総理自身、国葬の意義をどう捉え、いかなる姿勢で臨み、弔問者にどのようなメッセージをお伝えになるお考えか、自らの言葉でお答え願います
○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、今回、安倍元総理は民主主義の根幹である選挙が行われている中で突然の蛮行によって凶弾に倒れられた、志半ばにして逝去されたわけですが、民主主義国家として、こうした暴力には屈しない、国として毅然たる態度を示すことは重要であると認識をしています。
そして、今委員の方から御指摘ありましたように、安倍元総理は、積極的な首脳外交を展開し、自由で開かれたインド太平洋ですとかTPPの締結ですとか、様々な大きな成果を上げてこられた、こうしたことであると思います。だからこそ、こうした人物のこの非業の死に対する国内外の衝撃は大きかった、特に国際社会の衝撃は大きかったと受け止めています。
バイデン大統領、エリザベス女王陛下を始め、この逝去に当たって、この二百六十の国・地域・機関から千七百件以上の弔意メッセージ、これが寄せられました。また、米国を始め多くの国で議会の追悼決議も行われた、また、インド、ブラジルを始め多くの国で政府として服喪、喪に服することを決定する、こうしたこともありましたし、また、オーストラリア、さらにはイスラエル等においては公共施設をライトアップする形で国を挙げて弔意を示す、こうしたこともありました。
そして、多くのこのこうした弔意が、日本国民全体に対しての哀悼の意を表する、そういった趣旨であったことから考えましても、やはりこうした様々な弔意を我が国としてどう受け止めるのか、やはり国の儀式として国としてしっかり受け止めることは重要ではないか、こうした判断も重要なこの判断要素であったと思っております。
あわせて、こうした国葬儀に当たって多くの海外要人が日本に来ることが予想されます。安倍元総理が培われた外交的遺産を我が国としてしっかり受け継ぐ、発展させる、こうした思いを内外に示す、こうしたことも重要であると考えております。
こういった形で相手国から示された敬意にしっかりお応えしたいと考えておりますし、国の名において国葬儀を行い、海外の要人をお迎えすることが適当であると判断をした次第であります。
○高橋光男君 ありがとうございます。
一方で、国家の根本は国民であります。国際開催に、国葬開催について世論が割れているのも事実であります。民主主義国家だからこそ、政府は国民の理解を得る努力を惜しんではならないと思います。
そこで、まず費用についてお伺いします。
前回の吉田茂元総理の国葬には、外国特使は、最高が大臣クラスで計十二人、在京大使を含めても総勢百人強でした。今回は違います。既に首脳級も含め計千人もの外国人参列者が想定されています。当然、要人の接遇や警備には費用が掛かります。今回、政府は特別の接遇が必要な代表団が五十程度になるとの前提で国葬に要する経費の見込みを示されました。その額は、予備費含めて合計十六億六千万円。単純な比較はできませんが、この金額は、三年前、ほぼ同数の首脳級が来日して開催されたTICAD7、第七回アフリカ開発会議の約十七億円と大体同じ規模です。
しかしながら、国費は国民の血税でもあります。国民の中には、国葬に多額のお金を使うのであれば別に支援してほしい、コロナ禍の影響で葬儀をするお金もないんだ、そんな切実なお声もいただいているところでございます。
したがいまして、真に必要な経費とすること、これが大変重要だというふうに考えます。最大限節約して行っていただきたいと思います。そして、支出された費用は迅速に開示すべきと考えますが、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今、国葬儀の出席につきましては各国から今連絡がどんどんと入
っている、こういった状況にありますが、既に今の段階で公にできるとしている名前だけでも、米国のハリス副大統領、オーストラリアのアルバニージー首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、ベトナムのフック国家主席、EU首脳のミシェル欧州理事会議長、カナダのトルドー首相、また、オーストラリアはハワード元首相、アボット元首相、ターンブル元首相、これ全て出席の意向を示している、こうしたことであり、今後この接遇が必要な首脳級、増えていくということで、先ほど来申し上げているように、五十の接遇が必要な首脳代表団が、首脳を中心とする代表団が予想されるということで、予算についてもこの仮置きで試算を行ったということであります。こうしたこの国際的な弔意に対してしっかりと応えていくための予算、もちろん大事であります。
また、先ほども議論が出ておりましたが、今この日本国の警備のありよう、日本国の安全ということについて問われている、こうした状況でありますので、こうした国際的なこの行事におけるこの警備についても万全を期さなければいけない、こういった点もしっかり配慮しながら、おっしゃるように最大限この国民から理解される適切な予算というものを考えていかなければならないと思います。
国民の視線をしっかりと意識しながら予算についても考え、そして結果につきましては国民の皆さんにしっかり報告をさせていただかなければならないと思っています。
○高橋光男君 最後に二点、手短にお伺いします。
国葬当日の弔意表明について、一律に国民に対して喪に服させることはしないと表明したということですけれども、私は、それは言葉だけでは不十分であって、また官公庁、自治体、学校等に明確に文書で伝えていただきたい、通知していただきたいと思います。
また、先ほど記録の話もございました。この決定のプロセスにつきましても、是非とも後々に記録として残していくことが大変重要だというふうに考えますが、最後に一言御答弁お願いします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) これも度々申し上げておりますが、これは、今回の国葬儀は、国民一人一人の皆さんに弔意を強制するものではないということであります。
そして、今回の国葬儀のこの結果については、しっかり検証を行い、今後こうした国の行事を考える際に、資するような、役立てて、役立てられるような、こうしたこの扱いを行う、検証をしっかり行っていく、こうしたことは政府としてしっかり進めていきたいと考えております。
○高橋光男君 時間が終わりましたので、終わります。

一覧へ戻る