2023.03.09

国会議事録

令和5年3月9日 国土交通委員会

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日も質問の機会いただき、ありがとうございます。
 早速、斉藤大臣の所信表明に関しまして、会派を代表してお尋ねしてまいります。
 私も、今朝議論になりましたこどもエコすまい、こどもみらい住宅支援、この点につきましてまずお伺いしたいと思います。
 前身のこどもみらい住宅支援事業は、元々、昨年度補正予算、また今年度の予備費等を活用して行っているものでございまして、先日も大臣は所信で良質な住宅確保の支援に取り組むというふうにおっしゃっていたこともございますし、また、省エネ、創エネ機能を有するZEH住宅というものは、環境負荷軽減、また自然災害への対応においても有効なものでございまして、国としても強力に推進しているものというふうに思っております。
 今朝も問題になりましたけれども、この後継のエコすまい支援事業が閣議決定がなされ、補正予算が成立する前にこどもみらい住宅支援の予算が枯渇をして申請は打切りとなってしまったと。そうした中で支援の対象から漏れる方たちが生じたということでございまして、私ども公明党としましても、国交部会として大臣に対してこの要件を見直すように申入れをさせていただきまして、そうした方々を、全てではないにしても、多くの方を救済していただく措置がとられたことは評価したいというふうに思っております。
 そこで大臣にお伺いしますけれども、今回の見直しを受けて、申請手続というものは、今回のこのエコすまいの申請を受け付けるのと同時に、私がお聞きしている限りは今月の下旬から行われるというふうにお伺いしております。しっかり、相談窓口での対応も含めまして、可能な限り多くの方が対象となるように最大限取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) こどもエコすまい支援事業につきましては、先ほど高橋委員からお話もございましたこどもみらい住宅との隙間の方々の救済ということにつきまして、昨年十二月、御党からの御意見いただきました。その御意見も踏まえ、ZEHレベルの新築や改修について支援対象の要件を見直したところでございます。これによりまして、制度内容を当初発表した段階よりも多くの方々が支援の対象になったという声も業界団体からいただいております。
 また、この事業の対象とならないZEHレベル未満で計画された場合も、ZEHレベルへの性能の引上げを誘導し、支援事業の対象になっていただけるよう、一月末に事業者向けの無料相談窓口を開設いたしました。ここでは、経験豊富な建築士等が設計図書に基づき、断熱材の追加の仕方や省エネ効果の高い設備の選定など、具体的できめ細やかなアドバイスを提供することとしております。今月下旬からは本事業の申請受付を開始いたします。
 国土交通省としては、今申し上げた取組をしっかりと周知し、この事業を最大限御活用いただけるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○高橋光男君 是非よろしくお願いします。
 今朝も浜口委員、先生が御質問なられていたように、仮に今回のエコすまいの新規の事業も、予算が早期になくなるようなことがあって申請の受付を締め切らざるを得ないような場合であっても、やはり前回のような混乱が生じないようにしていくこと、大変大事だというふうに思いますけれども、どのような対策を講じていくかについてお尋ねいたします。
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。
 多くの御利用がもしあった場合に、やむなく申請受付を終了せざるを得ないということも確かに考えられるわけでございますが、しかし、そのような場合でも、できるだけ混乱が生じないように注意をしなければいけないと思っております。
 具体的な対応といたしましては、予算がなくなり次第申請受付を終了することになりますために、早い段階で申請を行っていただくよう推奨する、このことをホームページ等で御案内をしてまいります。また、予算の進捗、予算の執行の進捗をこれまで以上にきめ細かく情報提供をする、こういった対策を講じたいと思います。
 またさらに、予算上限に達することなどによりまして補助を受けられなかったという場合を想定いたしまして、あらかじめ住宅事業者と施主との間で補助金の相当額に関する負担の範囲、こういうものをあらかじめ決めておくことについても、補助を申請する際の条件として新たに求めることにしたいと存じます。
○高橋光男君 ありがとうございます。
 最後の部分、大変重要だというふうに思います。しっかり事業者と利用者の方がそうしたことをあらかじめ決めておけば、仮にその申請が間に合わなかった場合でも、やはりそこは、何というんでしょう、施主ではございませんね、住宅事業者さんとの関係でしっかりこの責任が明確になるかというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、関空再生という話と神戸空港の国際化支援につきまして大臣にまずお伺いしたいと思います。
 昨年十月、国交委員会におきまして私もこの点お伺いをしまして、大臣からは関空の再生に向けた決意を述べられました。インバウンドは年末年始を経て回復を見せているところでございますけれども、関空は、データをいただきますと、首都圏の空港、成田、羽田合わせて、大体比べて一割程度遅れているのがまだ実態なんですね。したがいまして、大臣、所信でも述べられましたように、二〇二五年の大阪・関西万博に向けましても、関空再生に向けた国の後押し、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 そして、我が党の兵庫県議団、また神戸市議団も強く要望してきたのが神戸空港の国際化でございまして、これにつきましても、さきのこの委員会で、施設拡張のための必要な早期の大臣許可、そして予算的、技術的支援というのをお願いさせていただきました。その後、神戸市は、新たな空港ターミナル、また、駐機スポット、これ西側の部分なんですが、これを拡張するための来年度の予算計上しておりますけれども、国の予算というのは今全くないんです。
 そうした中で、是非、今からでもできる技術的な支援、またスポットの拡張、この東側の部分については是非国の予算をという現場からお声をいただいているところでして、来年度は難しくても再来年度、是非財政支援をしっかり行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、前段の関空に関しましてですが、国土交通省といたしましては、関西三空港懇談会からの要請を受けまして、二〇二五年大阪・関西万博とその後の更なる関西の成長を見据えた関西空域の飛行経路の見直しについて、有識者委員会を立ち上げて検討を行っているところでございます。
 次に、後段の神戸空港の施設変更の許可についてでございますけれども、引き続き神戸市とよくコミュニケーションを取りながら、空港の安全性を確保するために必要な審査を着実に進めてまいりたいと思います。また、施設整備への支援につきましては、神戸市から具体的な内容をお伺いし、まずは技術面に関する助言などの支援、協力を行ってまいります。再来年度からのということでございますが、しっかり検討させていただきたいと思います。
 国土交通省としては、関西三空港懇談会における地元の合意を踏まえ、引き続き関係自治体とも連携し、適切に対応してまいります。
○高橋光男君 もちろん、再来年度の予算は来年度に議論していく中でというふうに思いますけれども、これは地元の本当に積年の願いといいますか、この神戸空港の国際化というのは大変期待も大きい中でございまして、是非とも国としてしっかりとお支えいただきたいということを強くお願いしたいと思います。
 併せてお願いしたいのが航空業界への支援でございます。
 これまで国際便の減少によって大打撃を受けているエアライン、また空港会社、引き続き試練に直面しているところでございます。公明党は、そうした現場の方々のお声も受けまして、まず税制面、航空機燃料税の軽減ですね、ここにつきましては、昨年末の与党の税制大綱の中で、しっかりと継続して、五年間を見据えて措置がなされたところでございます。
 一方で、予算措置、すなわち空港使用料の減免ですね、こうしたものもしっかり来年度講じていただきたいというふうに考えますが、いかがですか。
○政府参考人(久保田雅晴君) お答えをいたします。
 航空ネットワークは、公共交通として社会経済を支えるとともに、ポストコロナの観光立国の復活、インバウンドの本格的な回復を支える重要なインフラでございます。
 航空旅客需要は今回復しつつありますが、コロナ禍前と比べまして巨額の有利子負債を抱えるなど、航空ネットワークの担い手であります航空会社を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続いていると認識をしているところでございます。
 そのため、委員御指摘のように、御支援いただきました航空機燃料税に係る特例措置、これ令和五年度から五年間延長するとともに、令和五年度につきましては、着陸料等の空港使用料の軽減措置も実施して、合計五百億円規模の支援を行うこととしておるところでございます。これらの措置によりまして、航空会社の経営基盤の強化を図りながら、航空ネットワークの維持、そして回復、拡大していく需要に対応するための機材投資等をしっかりと支援してまいりたいというふうに考えてございます。
○高橋光男君 ありがとうございます。是非、成長投資ということを航空会社さんも言われていまして、そうしたものに挑んでいくためにも経営基盤をしっかり支えていただくことが大変重要でございますし、大臣の所信でも、経営基盤の強化に加えまして、グランドハンドリングとか保安検査の体制強化等の受入れ環境整備を推進するというようなことも述べられたところでございまして、こうしたことを総合的にしっかり行っていただくことをお願いしたいと思います。
 続きまして、ユニバーサル社会の実現の観点から、精神障害者の方への鉄道運賃割引についてお伺いしたいと思います。
 この点も昨年十一月に本委員会で質疑をさせていただきました。国は導入促進に向けた働き方をお約束いただきまして、その結果、大手民鉄では、十六社ある中で、西日本鉄道、これ九州のもののようですけれども、それに続いて二例目となる近畿日本、近鉄ですね、近鉄が本年の四月から割引を決定いたしました。近畿地域で広いネットワークを持つ同社による適用を私も高く評価したいというふうに思っております。
 割引条件となる精神障害者手帳をお持ちの方というのは、実は統合失調症、うつ病、てんかん、発達障害など、本当に広くいらっしゃいます。さらに、介護者に適用される割引というのは、例えば通院の際に同伴をされる介護者にとってその経済的負担を軽減する上でも大変重要なものでございます。
 つきましては、既に割引が適用されている身体や知的障害者との間の公平性の観点、またユニバーサル社会実現の観点からも、他の民鉄、そしてJRでも同様の割引がなされるよう、国から更なる働きかけをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(豊田俊郎君) お答え申し上げます。
 障害者に対する鉄道の運賃割引は、これまでも鉄道事業者の自主的な判断により行われてきたところでございますが、令和元年の精神障害者の交通運賃に関する国会請願が採択されたこと等を受け、国道事業所に、鉄道事業者に対して理解と協力を求めてきたところでございます。
 国土交通省といたしましては、身体障害者、知的障害者と同様に精神障害者に対しても割引制度を導入していただくことが重要と考えております。
 委員御指摘のとおり、近畿日本鉄道が今年四月から割引を導入することとなりましたが、残る鉄道事業者に対しましてもその意義、必要性等について丁寧に説明をしていくなど、更なる普及を図ってまいります。
○高橋光男君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、ここからはグリーントランスフォーメーション、いわゆるGXの取組につきまして大きく二つテーマとして取り上げさせていただきたいと思います。
 一つがカーボンニュートラルポートの取組でございまして、大臣所信におきましても、このカーボンニュートラルポート、CNPの形成を始め、グリーントランスフォーメーション、GXの推進に総力を挙げて取り組まれると大臣自身も述べられました。
 この点につきましては、昨年の臨時国会で港湾法の改正が行われまして、カーボンニュートラルポートを形成するための協議会、そして計画が法定されたところでございます。そしてまた、その改正を受けまして、来年度予算においても、港湾におけるGXの推進としまして、港湾脱炭素化推進計画の作成に対する支援、またCNP形成に関する新技術を活用した高度化実証事業など、CNP実現に向けた取組を推進するための国費としまして四百二十六億円が計上されているものと承知いたします。
 私の地元、神戸港のお話をちょっとさせていただきたいんですけれども、神戸港は、法改正以前の令和三年一月から神戸港カーボンニュートラルポート検討会が開催されておりまして、このほど全国に先駆けてCNP形成計画を作成いたしました。その概要をお示ししたのが配付資料の二の一になりますので御覧いただければと思います。
 これ、本当にイメージとして示されているものでございまして、法定のものは、実はこの形成計画を基に更に具体的な取組を誰がどうしてやっていくのかということを定めていくのが法定の推進の計画というふうになるんですけれども、その前段階に当たるものでございますが、ここにお示ししたように様々な取組が想定されておりまして、水素等を活用した取組、また電化等に関する取組、こうしたものを是非推進していく中でカーボンニュートラルポートを形成していくというものでございます。
 一方で、その中で様々な意見が出されているところなんですね。実際、これは本当に民間企業さんにとって初めての取組となることで、どのようなインセンティブを構築するのか、リスクをどう負担、分担するのかについて、実証実験を通じて民間企業の意見を取り入れた方がよいとする意見や、エネルギー、物流問題について、他国では政府の補助が大規模に行われているけれども、日本政府の投資はまだまだ十分ではないといった声があるものと承知いたします。
 私自身も現場の関係者の方からお話を伺ったんですけど、国交省の案では、規制だけが厳しくなり、経済的メリットがないので競争力が低下すると、計画の中身はすばらしくても、中国、韓国にコスト面で置いていかれる、代替エネルギーの供給スケジュールを策定しないのは無責任ではないかといった声をいただいているところでございます。
 その中で、陸上給電というんですかね、陸電のシステムがございますけれども、例えばこれについても、単に助成すれば済むという話ではなくて、外航船社が利用できるようにするには、電気料金制度、やはり新たにつくるべきではないかといったようなお声もいただいておりまして、なぜならば、現在の日本の電力料金体系では、この陸電を使う船は一隻もないんじゃないかと。外航船に限ってはですので、基本料金を撤廃するとか電気の従量料金を低減するとかの措置が必要ではないかといったようなことをおっしゃられております。
 そこで、私がお伺いしたいのは、特にこの新たなエネルギー供給の問題につきまして、コストのことも含めて、経産省と国交省がきちんと話をしているのかについてお答えをいただきたいと思います。
 もう一点、国は二〇二五年までにCNP形成計画を二十港で作成する目標をかつて掲げまして、今後それを推進計画に発展させていくものと承知をいたします。民間の意向も踏まえて具体的な取組などを定める法定の港湾脱炭素化推進計画を策定していくためには、国として是非決めなければならないことを明確にして、そして民間の方々に予見できるように関係者に伝え、そして特に先行する神戸港のようなこうした取組に対して、ソフト面、ハード面、両面で支援を手厚くやっていくべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(石井浩郎君) お答えいたします。
 陸上から船舶へと電力を供給する設備の導入といった新しいエネルギー供給に関する利用料金につきましては、経済産業省とも課題認識を共有しているところでございます。
 その上で、産業用の電気料金につきましては、電力自由化に伴いまして、小売電気事業者の裁量による自由料金であることから、小売電気事業者による創意工夫の余地があると伺っているところでございます。
 そうした中で、国土交通省といたしましては、必要な情報提供を行うなど、これまで以上に関係者としっかり連携を図っていきたいと考えております。また、港湾管理者が港湾脱炭素化推進計画を作成する際の支援であったり、計画の実施に際しても、低炭素型の荷役機械やLNG燃料船への燃料供給に必要な設備の導入に対する支援、あるいは水素等を用いた荷役機械の導入のための実証事業の実施に向けた調整を行っているところでございます。
 今後とも、カーボンニュートラルポートの形成を強力に推進していくため、神戸港を始め、検討が先行している港湾における現場の声などを踏まえながら、必要となるソフト、ハード面での支援策をしっかりと検討をしてまいります。
○高橋光男君 まだまだこれからの取組でございまして、まだ国として何をどこまで決められるのかということの検討も十分進んでいない部分もあるかもしれませんけれども、私は大事なことは、国と民間のこれは共同の取組だという中において、是非国として民間関係者に対してきめ細やかなやっぱり情報提供を始め、しっかりとコミュニケーションを取っていただくこと、このことは本当に基本中の基本だというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、さきにも触れましたインセンティブの構築に関してですけれども、この点につきましては、国交省港湾局が港湾ターミナルの脱炭素化に関する認証制度の創設に向けた検討会というものを立ち上げておられ、その検討会では、認証制度を国際展開し世界標準として実現したいとする声も聞こえております。ターミナルの脱炭素化の取組状況を評価する認証制度、これができれば港湾の競争力も強化されると考えます。
 検討会でも神戸港の取組が紹介されているものと承知しますが、この認証制度の構築に向けた国の取組の今後の方向性をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀田治君) お答え申し上げます。
 世界的にサプライチェーンの脱炭素化に取り組む荷主等が増えておりまして、これらのニーズにしっかり対応して港湾施設の脱炭素化などに取り組むことが、港湾の競争力の強化という観点からもこれは必要だというふうに考えております。
 このため、国土交通省では、コンテナターミナル等における脱炭素化の取組状況を客観的に評価する認証制度の導入に向け、学識経験者などの意見を聞きながら現在検討しております。本認証制度は国際展開も視野に入れて検討しておりまして、本年度中を目途に制度案の取りまとめを予定しております。また、本認証制度を通じまして我が国の港湾が国内外の荷主や船主から選ばれる競争力のある港湾となるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○高橋光男君 是非しっかりとお願いしたいと思います。
 仮にそういったものができれば、確実に競争力の強化に私もつながるというふうに思いますので、今後の取組を注視してまいりたいというふうに思います。
 続きまして、この神戸港のカーボンニュートラルポート検討会でも議論されている話でもございますが、海上コンテナの搬出入時にコンテナターミナル前で発生する渋滞の解決に向けた検討につきましても、CNPの形成にとって必要という意見がなされているところでございまして、この点についてお伺いしてまいりたいというふうに思います。
 この渋滞対策のために、神戸港、大阪港のコンテナターミナルを運営されている阪神国際港湾株式会社の御協力も得まして国交省港湾局が開発した新たなシステム、コンパス、CONPASの実証事業が行われております。資料二の二を御覧いただければと思います。
 この取組は、従来のように港にトレーラーが入る際にドライバーや作業員の方がタッチパネルで受付を行ったり、またそこで発行された伝票を持ってヤードの行き先を確認され、それを持って指定された場所に行ってコンテナを搬出するといったやり方ではなくて、新たにこのCONPASというシステムを使って、ドライバーやコンテナ情報を関連付けたPSカードというものをゲートに設置されているカードリーダーにかざすだけで入場ができるようにする。また、神戸港においては、ヤード内の行き先をドライバー用の携帯端末で、専用の端末で案内するような、こういう独自の取組も行われているところでございます。
 そこで、既に神戸港では三回実証事業を済ませ、来年度の本格運用に向けた準備が進んでいるものと承知いたします。特に、大阪港の方では、コンテナターミナルの隣接地で大阪・関西万博が行われますので、それに向けても渋滞解消の問題というのは非常に重要だというふうに考えます。
 世界を見渡しても、こうしたコンテナターミナルのこの運用の自動化というものというものは進んでおりまして、我が国としても、こうした取組を進め、国際競争力の向上を図っていく必要があると考えます。
 一方で、このCONPASにつきましては、まだ国が定めるシステムの料金設定というものが不明なままでございます。したがいまして、一体幾らでこれ使えるんだというところがはっきりしませんので、業界からは本当に実装可能なのかという懐疑的なお声もいただいたこともございます。
 そこで、神戸港での具体的な取組を始め、来年度の本格運用開始、早期普及に向けて国としてどのように関与し、支援をされていくのかについてお伺いいたします。
○政府参考人(堀田治君) お答え申し上げます。
 CONPASは、ターミナルゲート前混雑の解消などを目的とした物流効率化及び生産性向上のためのシステムでございます。お尋ねのありました阪神港、神戸、大阪でございますけれども、令和四年度に計四回の試験運用を実施しておりまして、本年夏頃には、神戸港のPC18と大阪港の夢洲コンテナターミナルでの同時試験運用の実施を予定しているところでございます。
 また、阪神港独自の取組として、CONPAS専用の携帯端末を活用した事業者間の配送指示やゲート受付の電子化などにも併せて取り組んでいるところでございます。令和七年に開催予定の大阪・関西万博における夢洲の渋滞対策にも寄与するよう、令和五年度中の本格運用開始を目指しているところでございます。
 また、CONPASの利用料金についてでございますけれども、これについては本年夏頃には関係者の方々に案を御提示できるよう、検討を今進めているところでございます。
 国土交通省といたしましては、阪神港、京浜港におけるこれまでの試験運用に御協力いただきましたターミナルオペレーターや陸運事業者、海運貨物取扱事業者などの方々に深く感謝を申し上げるとともに、引き続きCONPASの導入に向けてしっかりと取り組みまして、ターミナルゲート前の混雑解消やターミナルの生産性向上をしっかりと支援してまいりたいと思っております。
○高橋光男君 ありがとうございます。
 この点に関して、最後、資料二の三を御覧いただきたいと思いますけれども、実はこれ、神戸港のみならず、姫路港、また東播磨港という、兵庫県の西側にあるこうした地域との連動した取組でありまして、なぜならば、海外から水素を輸入する拠点というのは、神戸港は敷地が限られていることもございまして、大型の受入れ施設は姫路港に造ると、そうした今取組がカーボンニュートラルポートということで姫路でも推進されているところでございまして、しっかりと、その間にある播磨臨海地域というのは全国屈指の物づくり拠点でもございまして、その間にある、今現在、国道二号というのがあるんですが、物すごく渋滞が頻発しておりまして、交通事故、また交通渋滞というものが発生しておりまして、地域の発展に大きな支障を及ぼしているところでございます。
 しっかり高規格道路に取り組むということも大臣所信で述べられたところでございまして、この播磨臨海地域道路という新たな道路計画につきましても、この両港を結ぶ拠点として大変重要でございますし、まさに水素の移動というのは、幾つか考えられている中、陸送というのも一つの可能性として考えられています。
 そうした中で、しっかりこうした道路を整備していくことということ、大変重要だというふうに考えますけれども、この早期事業化に向けた大臣の御決意をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私も、神戸港の水素貯蔵拠点、視察させていただきました。この地域、オーストラリアから運んでくる水素をそこに拠点して、そこから阪神港、また全国に水素を出していこうということでございますが、そういう意味でこの播磨臨海地域全体での取組だと、このように思っております。
 この播磨臨海地域道路は、神戸市から太子町を結ぶ延長約五十キロメートルの高規格道路であり、令和三年三月に兵庫県と神戸市が作成した新広域道路交通計画に位置付けられております。播磨臨海地域には世界のトップシェアを持つ企業の製造拠点が集積しており、この道路の整備により、国道二号などの幹線道路の渋滞緩和や姫路港などの物流拠点とのアクセス強化が図られ、企業の生産性向上をもたらすなど、日本の経済成長の後押しが期待されます。
 この道路のうち、整備を優先的に取り組む区間である第二神明道路から姫路市広畑区の約三十六キロメートルの区間については、現在、兵庫県と神戸市が都市計画と環境影響評価の手続を進めています。
 国土交通省としては、これらの手続が円滑に進むよう、引き続き、兵庫県や神戸市を始めとする関係自治体と連携しながら必要な検討を進めてまいりまして、しっかり進めていきたいと思います。
○高橋光男君 ありがとうございました。
 続きまして、ちょっと話題を変えまして、下水施設のリンの活用をした肥料化の課題についてお伺いしたいと思います。
 この点につきましても、下水汚泥資源の利用拡大ということで大臣所信で述べられました。総力を挙げて取り組むということで、主に今日はリンを活用した肥料化の問題についてお伺いしたいと思います。
 お配りした資料の三の一にございますように、昨年十二月、我が党として、神戸市東灘区の下水処理場で汚泥を肥料に活用する取組を視察させていただきました。写真はその現地のものでございます。この処理場は、二〇一二年、もう今から十年以上前から、民間会社水ing、これ水にingと書くんですが、この会社さんと一緒になって実験に取り組まれまして、下水の消化汚泥からリンを高純度に精製して回収する仕組みを開発されました。そのリンを使ったこうべハーベストという農業用の肥料を作り、JA兵庫六甲さんの全面的な御尽力の下で農家や市民に販売されております。
 消化汚泥に含まれるリンというのはこれまで焼却、埋立処分されていたものでございますので、リンの回収と肥料化は資源循環の全国で最も先進的な事例と言っても私は過言ではないほどこの取組というものはすばらしいものだというふうに思っておりまして、その際、職員の方から伺ったのが、このような取組を是非、神戸市内のもう一つ別の場所で展開をしたいという、そのための国の支援をいただけないかというお話、また、既存の施設につきましても、効率を上げて良くしていくための施設改良のための支援、これを是非していただきたいという御要望があり、お伝えしてきたところでございますけれども、国の御対応ぶりについてお伺いします。
○政府参考人(岡村次郎君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の神戸市における既存のリン回収施設の運転効率を改善するための施設改良、この件につきましては、令和四年度補正予算において社会資本整備総合交付金により必要な予算支援を行ったところでございます。
 また、もう一つのB―DASH事業でのリン回収に関する実規模実証の対象となる事業でございますけれども、これを公募を行った結果、神戸市における事業についても対象事業として選定をいたしまして、二月二十八日に公表したところでございます。
 いずれの事業につきましても、しっかりと支援をしてまいります。
○高橋光男君 ありがとうございます。それほどやはり国としてもこの神戸の取組ということを注目されて支援をされていく、その意思の表れだというふうに思いますので、しっかりとお願いしたいと思います。
 続きまして、もう一枚めくっていただきまして、これまでの取組は本当に、種々現場の皆様の本当に汗が流されてここまで至っているわけなんですけれども、その中で、このこうべハーベストという肥料を販売するJA兵庫六甲さんにもお伺いしましてお話をいただきました。
 下水汚泥からできた肥料の販売というかつてない取組に対しては、本当に様々な御苦労があったというふうにお伺いしました。とりわけ、三点ですね。例えば一点目は、この生産した肥料をどのようにして販売するのか。やはり市場の理解を得ることやイメージの改善、大変重要だというふうにおっしゃっていました。
 また、広報も様々取り組まれておりまして、例えばですが、学校給食で使用されるこの米は実はこの肥料を使って栽培をし、そしてそれを子供たちに食べてもらい、学んでもらい、そして理解を深めると、こうしたようなことをやっています。
 さらには、農家へのアプローチということで、この肥料は本当に生産していく上で使えるものなのか、そうしたものを実感してもらうための取組というのも長年掛けてやってこられたそうでございまして、このJA兵庫六甲さんが培ってきたこれまでの経験というのは極めて貴重だというふうに思いますし、国が今後横展開をしていく上では非常に参考になるのではないかというふうに思っております。
 したがいまして、農家さんに例えばまず使ってもらうための肥料の試作や栽培実証などへの補助金、こうしたものを是非国として支援していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(安岡澄人君) お答え申し上げます。
 肥料原料の多くを海外に依存する中で、下水に含まれるリンなどの国内資源の肥料化進めること、大変重要となってございます。
 こうした中で、今委員から御指摘のあった神戸市とともにJA兵庫六甲が連携している取組、下水の肥料利用を進める上で大変効果的な取組と認識をしております。
 農水省では、こうした取組、更に拡大するということで、補正予算で国内肥料資源利用拡大対策を講じております。国内資源を活用した肥料の製造に向けた施設整備などのほか、今御指摘もありましたけども、神戸市で取り組まれているような、実際農家に使ってもらうための肥料の試作であるとか実証、さらには肥料の効果や安全性の情報発信など、こういった取組を支援をしているところでございます。
 また、神戸市とJA兵庫六甲の例のように、実際、肥料の原料の供給する側と実際使うJAさんなり農家さんなりの連携って非常に大事でございます。このため、関係者が集まる全国協議会というのを先月創設をいたしまして、第一回の協議会でまさに神戸市の方に来ていただいてお話をしていただきました。
 今後とも、こういう事例の共有とともにマッチングなどを進めてまいりたいというふうに思っております。こうした取組が全国に広がるよう、今後とも国交省と連携して、国内資源の肥料利用、進めていきたいというふうに考えております。
○高橋光男君 是非よろしくお願いします。
 では、最後の質問になろうかと思いますが、手短にお伺いしたいと思います。
 神戸の取組に参加されているこの民間会社水ingさんからもお話を伺ったんですね。国内的には、汚泥消化設備を保有し、リン酸マグネシウムアンモニウム、MAPと言われますけれども、この回収のポテンシャルがある処理場というのは二百六十一か所ございます。仮にこれら全てにおいて神戸市東灘区のような設備が整備されれば、リン酸マグネシウムで年間二・七万トン、これ単純には比較できないんですけど、国が輸入しているリン酸アンモニウム、年間五十一・二万トンがありますが、これの割合でいうと大体四%ほどでございます。これとは別途、汚泥コンポストというものを別に下水道で使ってやっていますけれども、そうしたものを活用するとかなり自給にもつながるというふうに思っておりまして、現場からいただいたお声としまして、是非こうした関心のある自治体を早急に掌握して、やる気のあるところから積極的に支援してほしいだとか、また、知見を共有できるプラットフォームを構築することだとか、また、現在の下水道法にある努力義務規定というものもしっかり今後の活用を更に促していくために見直していく、こうしたような声をいただきましたが、最後、手短にお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 飼料価格高騰に対する関係閣僚会議、総理中心に行われました。そのときにも、この下水汚泥活用を、新しい飼料、肥料を作る、そういうことを拡大できないかという総理から直接指示があったところでございます。
 こういう取組は、非常に今後の循環型社会、また肥料価格高騰に対して大きな効果があると思いますので、農水省と連携してしっかり進めていきたいと思います。
○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。

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