2023.05.15

国会議事録

令和5年5月15日 決算委員会

○高橋光男君 公明党の高橋光男です。本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 まず、加藤厚労大臣に、薬剤耐性、AMR対策についてお伺いします。
 資料一を御覧ください。
 既に世界では、年間約百万人超、放置すれば二〇五〇年には一千万人以上が死亡するおそれがあるAMRへの対策は喫緊の課題です。世界各地域で異なる全ての耐性型に効果を示す新たな抗菌薬の開発が国内でも進んでいるところでございます。
 公明党は、そうした新薬の開発促進のために、採算性が見込める市場インセンティブ、誘因が導入されるよう、特に抗菌薬承認後の利益を保障するプル型インセンティブをG7主導で実施すべきこと、そのために、我が国としてG7広島サミットに向けた議論をリードすること、そして結果を出していくこと、このことを、関係省庁、そして三月の予算委員会でも私自身、加藤大臣また総理に求めさせていただきました。
 そこで、昨日閉幕した長崎でのG7保健大臣会合の結果と、今週のサミットの成果へつなげる決意につきまして、加藤大臣にまずお伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) AMRは、サイレンスパンデミックと言われ、まさに世界が挙げて対応していかなきゃいけない地球的規模の課題であります。AMRに関する国際的な議論の進捗、また国内における研究開発の進展も踏まえ、AMR対策の国際協調を促すことが重要であり、AMRに関する議論、そして今お話がありました市場インセンティブの導入、これについては新規抗菌薬の研究開発分野において非常に重要であります。
 G7長崎保健大臣会合でも、様々な健康課題に対応するためのヘルスイノベーションの促進の柱の中で大変重要な項目として取り上げて各国と議論をさせていただきました。そうした中で、AMR対策においては、プッシュ型のインセンティブを、言わば研究開発を促進するという中に加えて、いわゆるプル型のインセンティブへの支援をすることによってむしろそうした生産を進めていく、そうしたこれいろんなやり方がありますけれども、それの重要性の認識の下で研究開発促進に向けてG7で連携して取り組むことを確認したところでございます。
 特にこれを先駆的に進めているのがイギリスだったというふうに記憶をしておりますけれども、英国とのバイの中でもそうした議論をさせていただいて、まあイギリスはちょっとやり方違うんですが、お互いのやり方に違う中で、どういうやり方がより効果的なのか、こういった点についても引き続き連携を図ることも確認をさせていただきました。
 G7広島サミットにおいては国際保健が重要な課題の一つと位置付けられており、今回の長崎の保健大臣会合の成果もしっかり反映できるように準備を進めていきたいと考えております。
○高橋光男君 是非、今週のサミットでございますので、成果文書でしっかり明記されるよう、加藤大臣のリーダーシップも引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、コロナ患者に対するリハビリの重要性に関してお伺いします。
 昨年十一月の厚労委員会では我が党山本香苗議員の質疑を通じ、国は、高齢のコロナ患者に対して発症早期から適切なリハビリを行う重要性の認識を示されました。そして、確保病床へのリハビリ専門職等の配置の必要性の周知、診療報酬加算、自宅療養中の患者に対応した訪問リハビリテーション事業者への掛かり増し経費補助等を紹介されました。
 先週から五類に移行しましたが、必要な人に必要なだけリハビリを提供する重要性は変わりません。今後、コロナ患者受入れを新たに始める病院も出てきますが、本件に関する国の基本的な認識や施策は変わらないこと、その旨、先週厚労省にも確認させていただきましたが、是非そうした新規の現場も含めてリハビリの重要性を継続して周知していただき、必要な体制の確保、そして診療報酬等の特例等をしっかり差別なく適用していただくことをお願いいたします。
 そして、コロナに限らず、患者のリハビリを行う上で理学療法士や作業療法士の方々の存在は欠かせません。しかし、そうした方々への処遇改善が一向に進んでいない実態がございます。
 資料二を御覧ください。
 これは、理学療法士等の所定内給与額の推移を示したものでございますけれども、十五年以上ほとんど変化がございません。看護師や保育士などの他の福祉職と比べても大きな差がございます。
 昨年十月、国は、看護職職員処遇改善評価料というものを新設されましたけれども、この対象医療機関というものが限定されている実態がございます。大半の理学療法士には届いていないというお声もいただいております。また、対象機関であっても、実際は看護職員や介護職員のみに手当が支払われ、理学療法士始め多くの職種には届いていないというお声も聞いております。
 そもそも、看護職等への処遇改善の対象は、年間二百件以上のコロナ患者を救急搬送する医療機関に限定されたことから始まりました。しかしながら、コロナが五類に移行し、ほぼ全ての産業で賃金が上がっている現状に照らせば、見直すべきと考えます。地域医療を支える中小医療機関が今後も対象外にされるようなことになれば、賃金格差が固定しかねません。是非、加藤大臣の指導力で実態の見える化、基準の見直し等を行っていただき、理学療法士等も含め処遇改善が行き届くようにしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、リハビリの関係でありますけれども、新型コロナに感染した高齢の患者に対し発症早期から適切なリハビリテーションが行われることは引き続き重要であり、新型コロナの五類感染症の移行後も、対象医療機関を限定せず、入院中の当該患者に対して疾患別リハビリテーションを行った際の診療報酬上の特例、また、自宅療養中の介護保険の訪問リハビリテーション事業者に対する掛かり増し経費の補助について継続することとしております。
 また、移行に伴い、幅広い医療機関による自律的な通常の体制に移行することになりますが、都道府県において策定した移行計画に基づき、リハビリテーション専門職が配置されている地域包括ケア病棟等での受入れ体制を確保すること、また、関係学会と連携して、新たな新型コロナの患者を受け入れる医療機関を含め、リハビリテーションの重要性や感染対策の指針を周知するなど、着実に取組を進めてまいります。
 また、処遇改善については、看護職、介護職の処遇改善については、昨年二月以降、現場で働く方々の給与を恒久的に三%引き上げるための措置を講じたところでございます。このうち、医療機関における看護職員の処遇改善の措置対象については、看護職員の賃金水準が全産業平均に対して高い状況の中で、コロナ医療など、地域における救急医療において一定の役割を担っていると評価できる医療機関の看護職員とさせていただきました。
 また、対象医療機関においては、この評価料を看護職のほか、今お話があった理学療法士含めてコメディカルの処遇改善にも充てることを可能としたところでございます。この評価料による賃上げの効果について、どのように反映されているかについて検証することとしております。
 その検証結果や様々な実態を踏まえながら、引き続き、現場で働く方々の処遇改善、業務の効率化、負担の軽減に取り組んでいきたいと考えておりますし、さらに、この処遇改善措置も含め、処遇の在り方については、関係者の方々の様々な御意見、また今般の賃金動向などを踏まえて令和六年度の診療報酬改定に向けて検討を深めていきたいと考えております。
○高橋光男君 是非、現場の実態を踏まえた御対応をよろしくお願いいたします。
 続きまして、病児の子供と親への支援のための保育所敷地内での病児保育施設の設置促進についてお伺いします。
 資料三の右下の円グラフを御覧いただければと思います。現在、病後児保育につきましては、保育所で実施しているところが全体の六割、他方で病児保育につきましては、診療所や病院など医療機関が七割、保育所で行っているのは一二%。その数は、お聞きしましたら全国で百五十程度と限られております。
 そうした中、地元関係者からは、大阪の摂津市に社会福祉法人が主導して保育施設の敷地内で病児保育を実施する好事例があるといったようなこともお聞きしました。もちろん、私として医療機関で行っていただく病児保育を否定するものではございませんけれども、働く親のためにも多様な受皿を用意していくことというのは非常に重要と考えます。
 現場からは、指導医の確保に当たっては医師会の御協力が不可欠であること、また、国の運営費補助金は改善されてきてはいるものの、自治体単独の補助上乗せがなければ赤字になる可能性が高いから事業者のインセンティブが働かないこと、したがいまして、土地、建物の賃借料相当分や様々な事務経費相当分につきましても補助加算等を行っていただき、事業が黒字になるような仕組みとしてほしいといったお声をいただいているところでございます。
 先ほど述べたような好事例等も踏まえて、しっかりこうした取組を横展開していただくように国の支援を手厚く行っていくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
○政府参考人(黒瀬敏文君) お答えいたします。
 病児保育における小児科医の確保につきまして、医療面において指導、助言を行う医師及び医師会との協力関係を構築することは非常に重要であるというふうに考えております。このため、国といたしましては、自治体において事業を実施いただくに当たり、市町村長は地域、地方医師会に対し本事業への協力要請を行うことですとか、実施施設は緊急時の児童の受入れについて医療機関との協力関係を構築すること等を求めているところでございます。
 御紹介いただいた事例では、こうした取組をまさに実践をいただきまして、保育所施設敷地内にクリニックを併設し、指導医の確保を図っておられるということであり、保護者や子供の安心につながる取組であると考えております。国といたしましても、病児保育事業の指導医の確保が図られるよう、引き続き、優良事例の横展開を含め適切な周知に努めてまいります。
 もう一点、病児保育の運営についての御質問でございますけれども、例えば、児童の体調が回復した等によりまして当日キャンセルが発生した場合に、利用児童数に変動が生じて、これが赤字の要因の一つとなってございます。
 このため、本年度より当日キャンセルに対する受入れ体制を維持していることを評価するための加算を試行的に実施をいたしまして、運営状況の改善などの検証を行うこととしております。
 こども・子育て政策の強化について、試案におきましても、病児保育の充実を図ることといたしておりまして、引き続き、病児保育を通じて子供の健康と健やかな育ちのための施策を検討してまいります。
○高橋光男君 是非、検討にとどめず、そうした取組を横展開していただくようにお願いいたします。
 続いて、国の燃料等高騰対策に関してお伺いします。
 現場からは、介護、保育、障害、学童などの福祉施設は対象となっているのに母子生活支援施設は対象外にされている、これはおかしいというお声をいただきました。
 資料四を御覧ください。
 こちらにつきましては、地方創生臨時交付金を通じたこの支援事業に関しての通知でございますけれども、赤線を引いたところにございますように、こうした児童養護施設に対する支援につきましては母子生活支援施設につきましても対象になっているわけでございますが、十分これを踏まえない自治体があるようです。
 母子支援施設につきましては、かつて全国に約六百あったものが現在は二百程度になっていると、私、地元神戸にも七つあるというふうにお聞きしておりますが、昨今は児童虐待、またDV、こうしたものが急増している中で需要が増えている中、看過できない私は状況だというふうに考えております。
 そこで、今般、公明党の働きかけで実現をしました追加物価高対策においては、この母子施設を始め児童養護施設に対して支援が十分に行き届くように、その必要性を記した通知をしかるべく出していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒瀬敏文君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、委員御指摘のとおり、燃料価格等の高騰の影響を受ける母子生活支援施設を含む児童福祉施設の事業者の負担軽減にも活用することが可能でございまして、こども家庭庁としましても、積極的な活用を自治体に対して促しているところでございます。
 支援対象の実態につきましてでございますけれども、自治体の実施計画を確認したところ、価格高騰重点支援地方交付金を活用する事業で支給対象として児童福祉施設ですとか母子生活支援施設を明記しているものがあることは確認しておりますが、母子生活支援施設を対象としていないケースもあるものと認識をいたしております。
 母子生活支援施設の重要性は言うまでもございませんので、地方創生臨時交付金の対象施設として母子生活支援施設が含まれることをいま一度、地方自治体に対して周知をしてまいりたいと考えております。
○高橋光男君 是非お願いします。
 実績につきましては、まだ十八自治体、十八件しかなかったということも前回お聞きしておりますので、しっかりと現場に支援が行き届くようにお願いいたします。
 続きまして、コロナの五類移行を受けた企業の対応についてお伺いしてまいりたいと思います。
 感染法上、知事指定の就業制限があった従来の措置はなくなり、法的就業制限というものはなくなったと承知いたします。
 したがいまして、事業主が安全配慮義務と使用者責任として事業所内で就業制限するかどうかを任意に判断され、自宅待機と、自宅待機を勧奨して、有給休暇の取得又は傷病手当金の受給を従業員に判断してもらう、そして、勧奨に応じない場合は休業命令を行い休業手当が支給され得るものと承知いたします。
 このことにつきましては、先週、厚労省の方に確認をさせていただいたんですけれども、その中で、資料五を御覧いただければと思います。
 小さな字で恐縮ですけれども、これは、コロナ対応に関する厚労省のホームページのQアンドAになります。労務管理等も含めて紹介されているんですけれども、例えばこの四の項目にある問い二の回答につきましては、先ほど私が申し上げたような内容になっておりません。
 加藤大臣、是非本件について、現場が混乱しないように迅速に改定していただくとともに、今回御指摘をいただいた社会保険労務士の方々を始めとする関係者の方々の御協力も得て、分かりやすく周知徹底を行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、五月八日から新型コロナの位置付けが五類に変更されたところでありますが、使用者が労働者を休業させる場合の労働基準法第二十六条に基づく休業手当の支払義務については、使用者の責に帰すべき事由による休業かどうかという観点から個別事案ごとに判断することとなります。発熱などの症状があることのみをもって一律に労働者を休める措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には使用者の責に帰すべき事由による休業に当たり、休業手当を支払う必要があります。
 厚労省では、新型コロナに対応した労務管理に関して、企業向けのQアンドAを御指摘のようにホームページに公開をし、逐次、五類移行に対応した改定を進めているところでありますが、今回いただいた御指摘も踏まえて必要な改定を速やかに行うとともに、五類移行後の労務管理が適切に行われるよう、社会保険労務士の皆さん方とも協力を、の協力もいただきながら、必要な周知、そしてその徹底を図っていきたいと考えています。
○高橋光男君 よろしくお願いいたします。
 そして、企業関係といえば、リスキリング支援を始めとする人への投資というものは大変重要な課題でございます。この点、厚労省所管の人材開発支援助成金についてお伺いします。
 昨年十二月には事業展開等リスキリング支援コースというものが創設されまして、この点について現場から御要望をいただきました。
 このコースは、DX、GXなどの成長分野の人材育成に加えまして、産業分類は同じでも、例えば日本料理店がフランス料理店を新たに開業するといった新規事業の立ち上げに必要な人材育成訓練も支援対象となっております。一方で、なぜ学ぶのかといった動機付け、学んだ上でどのような仕事ができるようになるのかといった相談の要素が含まれる研修につきましては、たとえ各企業に寄り添った内容であっても、汎用性がないものとして対象外とされているようです。しかしながら、これらはリスキリングを進めていくには欠かせない要素だと考えます。
 是非、こうした主体的にキャリア形成に必要なスキルは何かを見出すような訓練につきましても助成をするなど柔軟に拡充し、更なる活用と推進を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(奈尾基弘君) お答え申し上げます。
 人材開発支援助成金でございますが、企業が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識や技能を習得させる訓練を実施する場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成するものでございまして、知識、技能の習得を目的としていない意識改革研修等は、この助成金の趣旨に鑑みて支給対象とはしていないところでございます。
 一方、委員御指摘のとおり、労働者に対して訓練を受講するための動機付けや相談を実施することは、リスキリングを促す上で有効な手段となり得るものと考えております。
 人材開発支援助成金におきましては、キャリアコンサルタントが対象訓練に関連して行うキャリアコンサルティングに要した経費については助成の対象とするとともに、実訓練時間数として賃金助成の対象としております。このため、当該キャリアコンサルティングの中で、学ぶことの動機付けや、学んだことでどのような仕事ができるようになるのか等の相談を行っていただくことは可能となるものと認識しております。
○高橋光男君 是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、ここからは法務関係、特に国内在留の外国人に関してお伺いします。
 質問の順番を変えまして、最後の避難民関連で齋藤大臣にお尋ねいたします。
 最後の資料八を御覧ください。
 これは、ウクライナ避難民と他の避難民との間の支援格差を示したものでございます。
 私は、昨年四月の決算委員会でこの問題を指摘しまして、他の避難民にも公営住宅の提供、医療費、日本語教育等のサービスへのアクセスを可能とし、人道上平等な扱いをするよう国の対応を求めました。国は、ウクライナ避難民支援は緊急措置であり、他の避難民とは一概に比較できないとしつつも、困難に直面する方々に寄り添った支援を速やかに実施できるよう、政府全体としてしっかりと対応する旨答弁しました。
 そこで、まず、この一年間の格差是正の取組についてお伺いいたします。
 また、先週から審議入りした入管難民法改正案で規定される補完的保護に関して、ウクライナ避難民を始め国内に既に在住する避難民が認定される可能性があるのかについてもお尋ねいたします。
 仮に他の避難民も含めて認定され得るのであれば、避難民の間で要保護性には差はなく、支援格差を放置することはできなくなるはずです。この点、公平な保護措置を確保する必要性の観点から、齋藤大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 幾つか御質問ありますので、まとめて御答弁させていただきますが。
 まず、ウクライナ避難民に対する現在の我が国の対応というのは、国際社会と協調し、ウクライナの危機的状況を踏まえた緊急措置として、避難を強いられた方々にまずもって安心できる避難生活の場を提供すべく、政府全体として取り組んでいるものであります。
 委員御指摘の進捗状況につきましては、現時点では引き続き検討していくとしか申し上げられないんでありますが、ただ、ただ、この新しく入管法が改正をされますと、補完的保護対象者というものができるわけであります。その場合は、申請者ごとにその申請内容を審査した上で個別に認定するので一概にお答えするのは困難なんですけど、ただ、一般論として言えば、ウクライナ避難民のように戦争等に巻き込まれて命を落とすおそれがあるなど、迫害のおそれがあるものの、その理由が、人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見という難民条約上の五つの理由に必ずしも該当しない者はこの補完的保護対象者に当たるということになるわけでありますので、アフガニスタン、シリア、ミャンマー等、ウクライナ以外の国からの避難民につきましても、難民条約上の五つの理由以外の理由により迫害を受けるおそれがあると認められる場合には、補完的保護対象者として新しい法律の下では保護されることになりますと。
 その上で、最後の御質問にあったかと思いますが、そのウクライナの人と他の避難民との保護の差があるのかというお話でしたが、この補完的保護対象者と認定された者に対しては、原則として定住者の在留資格の取得を許可するなど、在留上の地位につき難民と同様の措置を講じていくこととしているわけでありますし、さらに、補完的保護対象者と認定された者について、定住支援が実施できるように今関係省庁と調整をしているところであります。
○高橋光男君 ありがとうございます。
 補完的保護制度につきましては、今後、法案が成立し、施行がされるまでの間に具体化されていくものだというふうに考えますけれども、是非、客観的、公平な基準を設けること、そして、その中で是非支援の格差是正についても取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。
 続きまして、技能実習、特定技能制度につきましてお伺いしたいと思います。
 この制度の大枠につきましては、現在、有識者会議の下で検討を進められており、その実施につきましては来年以降だというふうに承知しておりますけれども、是非改善すべき現下の課題についてお伺いしたいと思います。
 ちょっと一問、二問飛ばさせていただきますけれども、まず、技能実習生が特定技能外国人に移行する際に、建設業のみに今適用されている国交省による受入れ計画の審査、認定、この件につきましてお伺いします。
 この件は、建設業では技能実習生の失踪者が多いということで導入された上乗せ規制というふうに呼ばれます。一件当たり三か月程度も要しておりまして、その審査にですね、認定に当たって。特に地方整備局の反応が遅過ぎるという厳しいお声をいただいているところでございます。
 その関連で、資料七を御覧ください。これは一連の手続に必要な実態を示したものでございまして、五年に一度、この技能実習生から特定技能に移られた外国人の方につきましては、厚生年金保険の約五割が脱退一時金として返金される制度を利用されることがあります。その際、建設分野の特定技能外国人につきましては、一度退職して出国し、再来日後に退職前と同じ会社で就労する場合であっても、国交省のシステムに退職報告を行い、再来日以後の計画期間について新たに認定を受ける必要がございます。
 しかしながら、先ほど申し上げましたように、認定に三か月も掛かると、平均一か月から二か月ぐらいこれ一時帰国されるんですけれども、その後再入国しても約一か月間ぐらいは就労を再開できないという問題がございまして、非常に困っているという現場のお声をいただきました。
 こうした実態、事態を是正するためには、やはり、この四月から技能実習制度においては実習を中断した場合には再開手続を簡略化するというそうしたことが導入されたわけですけれども、そうしたことも参考に、建設分野の特定技能外国人につきましても、同一企業で就労継続する場合には、希望日に再入国し就労を即時に再開できるよう手続を簡略すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(増田嗣郎君) お答えします。
 建設分野の特定技能制度につきましては、議員の御指摘も含め様々な御意見を頂戴していることは承知をしておりまして、適切に対応する必要があるものと考えております。
 建設特定技能受入計画の認定制度につきましては、契約上の雇用条件等を確認することで受け入れる外国人の就労状況を適切に把握し、外国人が安心して働ける環境を整備することを目的としております。したがって、一号特定技能外国人が一度退職し再度就職する場合、同じ企業への再就職であるとしても雇用契約を改めて締結することとなるため、受入計画の変更認定を受けていただくこととしております。
 しかしながら、コロナ禍による水際措置の終了等に伴い認定申請が急増していることもあり、地方整備局による審査に時間を要する場合があるとの声を頂戴しており、そのような実態もあると認識をしております。
 国土交通省といたしましては、こうした現場の声をしっかりと受け止め、実態調査を速やかに実施の上、システムの改修等、認定事務の迅速化、円滑化に向けて鋭意取組を進めてまいります。
○高橋光男君 是非これ、国土交通省関係、建設業のそうした外国人に対して今問題となっていることですので、国は実態調査してそこから対応を決めるというふうにおっしゃっていましたけれども、そんな悠長なことは言っていられません。しっかりと迅速に対応していただくことを強く求めたいと思います。
 恐らく最後の質問になります。外国人材の住宅確保についてお伺いしたいと思います。
 そうした方々に対して民間住宅等契約する場合においてですけれども、地元関係者から、この連帯保証人を個人名義で求められ困っているというお声をいただきました。こちら個人に限られているのか、ちょっと私は分かりませんので、そこを確認させていただきたいのと、外国人はやはり、個人の連帯保証人確保するの大変難しいという中において民間賃貸住宅に入居できないケースってやはりあるというふうに思いますので、是非実態を把握していただきたいと思います。
 一方で、公営住宅に関しましては、資料六を御覧いただければと思いますが、神戸市の取組なんですけれども、市営住宅を目的外使用の形で技能実習生にも入居を認めている自治体がございます。しかしながら、確認しましたら、全国でもまだ数えるほどしかないという実態でございます。もちろん、入居に当たってはマナーの遵守や地域との共生などの課題があろうかというふうに考えますけれども、是非神戸のような優良かつ先進的な取組を全国的に横展開していくべきと考えますが、手短にお答えいただけますか。
○政府参考人(楠田幹人君) お答え申し上げます。
 連帯保証人を自然人とするか法人とするかにつきましては当事者間の合意により決めるものでございまして、民法上、法人が保証契約を締結することを妨げる規定はないというふうに承知をしてございます。今後、民間賃貸住宅の賃貸借契約に伴います保証契約の実態把握を進めていく中で、先生から御指摘いただきました連帯保証人の確保が入居の支障となっているか否かにつきましても調査を行ってまいります。
 また、公営住宅につきましては、住宅に困窮する低額所得者に低廉な家賃で賃貸するために地方公共団体が供給をしているものでございます。本来の施策対象者である住宅困窮者の入居上支障のない範囲で空き家、空き室を目的外使用できることとなっておりまして、御指摘のとおり、神戸市において、保証人を必要とせず外国人技能実習生用の住戸に活用している事例もあるというふうに承知をしております。
 神戸市の事例を始めまして、長期の空き室を有効活用している取組事例につきまして、地方公共団体向けの会議や研修等の機会を捉えて積極的に紹介をしてまいります。
○高橋光男君 以上で終わります。ありがとうございました。

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