2026.05.14
国会議事録
令和8年5月14日 農林水産委員会
○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男でございます。
本日は、家畜伝染予防法の一部改正案の審査に当たりまして質問の機会をいただき、ありがとうございます。
今回の改正は大きく三つございます。第一に、ランピースキン病を家畜伝染病に位置付け、初動を強化していくこと、また第二に、豚熱についてワクチン接種の実態を踏まえて、全頭殺処分から選択的殺処分へ見直すこと、そして第三に、輸入禁止品対策を強化し、国内流通の段階でも実効性を高めていくことだと認識をいたしております。
方向性そのものは本当に大事な取組でございまして、異論はございません。ですが、大事なのは、やはり制度が現場で本当に回るかどうかだと思っております。
私自身、地元兵庫の関係の事業者とか養豚を手掛けていらっしゃる事業者の方々からお話を伺ってまいりまして、そうした現場の声を踏まえて、順次お伺いしてまいりたいというふうに思います。
まず第一に、ランピースキン病対策につきまして、吸血昆虫対策の支援拡充と安定的な予算措置についてお伺いしたいと思います。
この病気は、サシバエとか蚊などの吸血昆虫が媒介をいたします。ですから、堆肥の管理、また薬剤の散布、牛舎周辺の草刈りなどを地域で一体的に、しかも継続して行うことが大事でございます。
一方で、現場からは、一農場だけ頑張っても隣からまた入ってくるだとか、また結局、地域で同時にやらないと効果が薄い、こうした声をいただいております。しかも、薬剤散布などは一年やって終わりということではございませんので、毎年継続的に費用が掛かります。
そこで、お伺いをいたします。
吸血昆虫対策につきまして、共同放牧場等を中心とした現行の支援でございますけれども、地域の実態に合わせて、個別農場も含めた形で柔軟に支援していくことも重要ではないかというふうに考えますが、あわせて、単年度で切れることなく、安定的な予算措置をどう講じていくのかについてお伺いをいたします。
○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。
牛の皮膚の疾病でありますランピースキン病でございますが、海外では広く発生しておりますので、我が国への侵入リスクは依然高い状況でございます。また、委員御指摘のとおり、サシバエなどの吸血昆虫が媒介する疾病でございますので、その発生予防対策といたしましては、いかに吸血昆虫対策を確実に実施していくかということが重要であるというふうに捉えております。
また、この吸血昆虫対策、牛の生産者の方々、日頃から実施していただいているというふうに捉えておりますけれども、地域一体となった取組といたしましてこの吸血昆虫対策を実施する場合は、その取組に参加した個別の農場も含めて支援の対象としているところでございます。加えまして、この吸血昆虫対策は、家畜が現にいる場所、さらに家畜の排せつ物がある場所で実施することが効果的であるというふうに考えておりますので、この病気を媒介する吸血昆虫の発生場所の一つとして考えられます共同の堆肥場での取組を今年度から支援対象に追加したところでございます。
さらに、ランピースキン病を家畜伝染病に指定することによりまして、万が一の発生の際にも農場の消毒などの蔓延防止措置を確実に実施することが可能となります。
引き続き、生産者に対するランピースキン病の発生予防、蔓延防止対策の周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 個別農場も含めて支援をしていただくだとか、共同堆肥場も今年度から対象にしたといったようなお話がございました。ここは大きな前進だというふうに思いますので、是非、現場の実情に合わせて切れ目のない支援が行き届くように、引き続きしっかりと後押しをしていただきたいと思います。
続きまして、ここからは豚熱の対策についてお伺いしてまいりたいと思います。
最初に、選択的殺処分の基準と免疫管理の考え方についてお伺いしたいと思います。
今回、ワクチン接種地域で発生した場合には、全頭殺処分から選択的殺処分へと移行することになります。この方向性としては、現場の負担軽減とか経営継続の観点から大変大事だというふうに思います。
一方で、現場からは、子豚では移行抗体の影響がありまして、農場ごとに最適な接種時期に差があると、こうした指摘もいただいております。私が伺ったところでは、生後三十二日目にワクチン接種をしているそうです。それは、母豚由来の免疫が消失するタイミングを見計らって、子豚自身の免疫を効果的に獲得させている最適のタイミングが三十二日目ということだと伺いました。
しかしながら、このタイミングというのは農場ごとに異なるとも聞いておりまして、そこでお伺いいたしますが、選択的殺処分の基準のうち、接種後二十日以内などの日数基準置かれたというふうに理解しておりますけれども、その根拠は一体何なのか、また、農場ごとに免疫管理が違う実態を踏まえて、防疫指針や運用の中でどのように考慮していただくかについて御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。
今回の改正法案におきまして導入を図ることとしております豚熱についての選択的殺処分でございますが、まさに委員御指摘のとおり、ワクチン接種から一定期間が経過しており、かつ豚熱感染を疑う症状が認められない豚につきましては、免疫が成立していると考えられることから、殺処分の対象から外すということを想定しております。
このワクチンが接種してから一定期間の考え方でございます。まさに御指摘のとおり、母豚の状況によって移行抗体がどのぐらいその子豚の中で残存しているかというのは個体差がございます。まさにそれを勘案いたしまして、生まれてから三十日前後でワクチンを初めて接種するということになると思っております。そこから実際に免疫が付与されることについての個体差なども勘案いたしまして、安全マージンを取って、接種から二十日を経過していれば免疫は有効に成立しているというふうに考えた次第でございまして、そのため、この要件といたしまして、ワクチンを接種してから二十日を経過していない豚につきましては引き続き殺処分対象にいたしますけれども、二十日を経過して免疫が成立したものについては殺処分対象から外すという整理を行っております。
また、農場ごと、それから母豚ごとに免疫の状況に違いございますので、各農場においてワクチン接種が適切なタイミングで行われていることを確認することは非常に重要でございます。このため、定期的にその豚群ごとに免疫付与がしっかり行えているかどうかという確認検査、これを従来から実施するように、豚熱に係る防疫指針の運用において定めた通知で規定して指導しているところでございます。
○高橋光男君 しっかりと農場ごとの免疫状況の違いを前提に確認検査を行っていただくことも大事だというふうに思いますので、その点も含めて、現場に分かる形で丁寧に示していただくようにお願いしたいと思います。
続きまして、屠畜場段階での運用についてお伺いしたいと思います。
今回の見直しは、私は農場だけの話ではないというふうに思っております。生産現場から搬送され、屠畜、この流通までつながっていく、そうした中での現場の不安にも注目し、対処しなければならないというふうに思っております。
出荷時に健康確認がされていても、万が一屠畜場で疑似患畜が確認されたら、誰が何を基準にラインを停止を判断して、いつ再開を認めるのか、こうしたことが大事ではないかというふうに思っております。
なぜかといいますと、今でも屠畜場に豚が到着した際には、中には死亡している豚もいます。それは、長距離の例えば移動で、トラックの中でストレスで死んでいるというようなケースもあって、これから選択的殺処分になると、そうした豚が屠畜場に届いたときに、これが果たしてそういった理由で死亡したのか、若しくは万が一この豚熱で死んだのではないかと、そうした不安が拭い切れない、そうしたようなお声をいただいております。
したがいまして、ここは大臣にお伺いしたいんですが、屠畜場でこの疑似患畜が確認された場合のライン停止の考え方、また再開判断の基準、また判断の主体などについて、国としてどのような考え方をお持ちで、そうした内容をしっかり通知していただくこと、ガイドラインで示していただくこと、これは大変大事だと思います。現場を安心させるための周知を徹底すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木憲和君) 大変大事な御指摘です。ありがとうございます。
令和元年十月の豚熱ワクチン接種の開始以降、ワクチン接種地域での発生は現在までにまず四十五事例確認をされております。四十五事例確認をされておるんですが、出荷適期の豚で発生したということはありませんで、屠畜場での発生事例も今のところは確認をされておりません。また、選択的殺処分の導入後は適切にワクチン接種がされており、出荷前の臨床検査により健康であるとして、感染を広げるおそれがないと確認された豚しか出荷しないこととしております。このため、選択的殺処分導入後に屠畜場において豚熱の発生が確認される可能性は高くはないものと考えております。
ただ、万が一は、当然、ゼロ%というのは当然言えませんので、万が一屠畜場で発生したという場合には、家畜の移動制限、また再開までの手続などについて、都道府県が農林水産省と協議の上で対応するよう、この特定家畜伝染病防疫指針に定められております。
これ、例えば何が書いてあるかというと、例えば再開の要件として、屠畜場内の消毒が完了していることとか、あとは消毒設備が整備されていることとか、あと、生体の受入れ施設は施設のほかの場所と明確に区別されている、これ当たり前のことなんですけれども、そういうことが書いてありまして、また再開後も、例えばですけど、運搬車両は複数の農場に立ち寄らないとか、結構厳しめに様々なことが定められておりますので、農林水産省としては、この改正法が成立した暁には、選択的殺処分の運用方針を防疫指針において定めるとともに、QアンドAなどの参考資料も作成をいたしまして、現場が決して混乱が生じることのないよう、都道府県や畜産関係者に対して丁寧に情報共有、説明を重ねてまいります。
○高橋光男君 まさに、今大臣が御丁寧にお話しになられたことを現場にしっかり周知していただきたいというふうに思います。
万が一にも発生した場合ということで、一問ちょっと飛ばして、停止や滞留等が発生した場合の負担に関してお伺いしたいと思います。
屠畜場で万が一にも疑似患畜が確認された場合には、この防疫措置だけでは終わりません。停止とか滞留、また廃棄、再検査、こうした負担が現実に生じるかと思います。現場では、この防疫は必要だと分かっているけれども、その負担を誰が負うのかが分からないといったようなお話もいただいているところでございます。
そのため、是非、家畜伝染病予防法上のこの措置を、屠畜場にしっかり当てはまるかどうか、この点も含めて整理が必要だというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本啓介君) 万が一ということで、屠畜場で発生が確認された場合であっても、出荷の停止や家畜の滞留といった影響が出ないよう、速やかに殺処分等の防疫措置を実施することにより早期に屠畜を再開することが可能であるというふうに認識しております。
その上で、なお防疫措置に要する費用についてお尋ねをいただいております。農場での発生時と同様に、家畜伝染病予防法に基づき支援をすることとなるほか、家畜の所有者に対しては、殺処分された豚の評価額の五分の四の手当金、移動制限に伴う餌代等の掛かり増し経費についても支援をするということにしております。
○高橋光男君 今御答弁いただいたとおり、防疫措置に要する費用とか手当金については、農場と同様に支援をしていただけるという大事な御答弁であったと思います。
しっかりと屠畜場や流通の段階にまで目配りした制度運用が現場の協力を得る上でも重要だと思いますので、この点指摘しておきたいというふうに思います。
続きまして、これも大臣にお伺いしたいと思います。事業継続支援と分割管理についてであります。
豚熱発生時の影響をできるだけ抑え、経営継続につなげるためには、選択的殺処分の導入だけではなく、日頃からの備えも重要だと思っております。現場からは、この既存制度だけでは、万が一こうした事態が発生した際の実損とか、また再開コストの間に乖離が生じるのではないかという懸念の声をいただいております。
そこで伺いますが、この制度改正に伴って現場に新たな協力を求めることも踏まえて、事業継続の観点から追加的に整理すべき支援策などがあるのかどうか、あわせて、この分割管理の普及支援をどのように位置付けるのかについてお伺いをいたします。
○国務大臣(鈴木憲和君) 一般的な繁殖肥育一貫農場で豚熱が発生した場合は、殺処分の対象が、これまでは全部だったわけですけれども、子豚が中心になることになります。ですので、繁殖豚などは対象外となることから、経営への負担は、今回の法改正後、大きく軽減をされるというふうに考えておりますので、法改正に伴う追加的な支援は不要というふうに考えております。
また、委員から今お話がありました農場の分割管理の推進については、特にこのアフリカ豚熱などの侵入にも備える必要があることから、極めて重要な取組であると考えております。
このため、農林水産省として、この分割管理に取り組む場合に追加で必要となる柵や更衣室、堆肥舎などの施設整備に対する支援策を措置をしているところでありまして、各農場の実態に即した指導を行うとともに、優良事例の横展開を行って、農場の分割管理の取組が更に進むようにさせていただきます。
○高橋光男君 おっしゃられたように、選択的殺処分で経営負担は軽減されると、一方で、分割管理は引き続き大事だといった御答弁だったということですが、是非、この分割管理こそ私は平時からの備えとして大事だというふうに思います。実際、事業者の方々も、それがまさにリスクヘッジする上で取り組まれているわけでありますから、今おっしゃられた施設整備支援なども含めて現場に普及が進むように、更なる後押しをお願いしたいと思います。
続きまして、今回新たに制度化される登録飼養衛生管理者によるワクチン接種についてお伺いしたいと思います。
制度化を進めていただくこと、大変大事だと思いますけれども、実際、そうした方を新たに担っていただくに当たって、その管理者がどこまでこの役割を担えるのか、またどんな研修が必要なのか、そのための費用はどうなるのか、そして監督体制といいますか、そうしたものはどのように行われるのか、その辺りは明確にしなければならないかと思っております。
そこでお伺いしたいと思いますが、この研修費用に対する支援の考え方とか講習内容、また資格の範囲、また獣医師の方々の監督の在り方などについて、法施行までにどのように明確化されるのかについて御答弁をお願いいたします。
○大臣政務官(山本啓介君) お答えいたします。
今回措置する特例に基づくワクチン接種は、都道府県の実施する研修を修了した飼養衛生管理者が、ワクチンの管理体制が整っている農場において、都道府県に登録した上で、家畜防疫員の指示の下、行うことを認めるものであります。
都道府県が実施する研修は、ワクチンの適切な使用方法、ワクチンの保管に関する注意点、接種に当たり必要な法令知識といった内容を含み、受講者の負担を考慮し、県内複数の地域で必要に応じ複数回実施することとなります。また、生産者の費用負担は生じないものと考えております。
実際に接種を行うに当たっては、家畜保健衛生所との連携を緊密に取り、獣医師である家畜防疫員の指示、監督の下、実施すること、ワクチンの保管、使用等に係る作業手順書を備え付けることなどを、法案成立後に定める農林水産省令や防疫指針において明確化していく所存でございます。
○高橋光男君 ありがとうございます。
研修は無償で行われると、また複数回、そして負担にも配慮して実施されるということでありましたし、また監督とかこの手順書についても指針で明確化されるという御答弁だったと思います。
ここは本当に現場の安心につながることだというふうに思いますので、しっかりと施行前にそうした内容についてお示ししていただくことが重要かというふうに思いますので、早めの周知をお願いしたいというふうに思います。
続きまして、地域差を踏まえた登録飼養衛生管理者の確保についてお伺いしたいと思います。
飼養頭数が多く、獣医師不足が深刻な地域では、登録飼養衛生管理者を確保し、活用できるかどうかが適時適切なワクチン接種体制に直結するかというふうに思います。地域によって養豚の規模も人員体制も異なります。一律の運用だけでは追い付かないところも出てくるのではないかというふうに思います。
そこでお伺いをいたしますが、飼養頭数が多く、獣医師不足が深刻な地域において登録飼養衛生管理者の確保をどのように進めるお考えか、また、地域差を踏まえたこの運用支援の方向性をお示ししていただきたいと思います。
○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。
まさに委員御指摘のとおり、養豚農場の所在、それから産業動物獣医師の分布状況、都道府県によって大きく異なるところがございます。
御指摘のような飼養頭数が多くて獣医師が不足しているような地域、この場合は、家畜というか、飼養豚が多数飼養されておりますので、その農場を管理する飼養衛生管理者自体は非常に多くいらっしゃるという、そういう地域になります。
そういったところで、この制度の目的であります適時適切な豚熱ワクチンの接種体制の確保、これが各都道府県においてしっかり担保されるかどうかということを見極めて、各都道府県が適切にこの制度の利用をするかどうかというのを選択していただくということになります。
御指摘のような登録飼養衛生管理者をしっかり確保すべき地域におきましては、この研修などを柔軟かつ手厚く実施するなどのような、そういった配慮が必要になると思いますので、農林水産省といたしましても、各都道府県と緊密に連携いたしまして、地域の実情に応じて適切なワクチン接種体制の構築が図られるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 各地域の実情に応じて、しっかり国としても都道府県と連携して御対応いただくことをお願いしたいというふうに思います。
続きまして、この地域差という観点からは、産業動物獣医師の確保についても同様に課題があろうかというふうに思っております。家畜伝染病の予防もワクチン接種体制も、結局、人が重要でございます。人がいなければ適切にそうしたことを管理していくことはできないという中において、特に飼養頭数が多い地域ほど巡回指導や接種の負担は大きいと。その中で、現場では、地域によって獣医師不足の度合いがかなり違うといったような指摘もございます。
そこでお伺いしたいと思いますけれども、地域によって獣医師不足が深刻化している実態を政府としてどのように把握をされているのか、また、この地域差を踏まえた対策をどのように講じていくのかについてお伺いをいたします。
○副大臣(山下雄平君) 御指摘のように、産業動物獣医師には地域的な偏在があるというふうに考えておりまして、現在、各都道府県は、国が策定しました基本指針に即して都道府県計画を策定の上、必要人数の確保を向けて取り組んでおりますけれども、その確保状況については地域によって差があるというふうに考えております。
なので、その確保に向けて、農林水産省としましては、産業動物獣医師として一定期間従事することを条件に返済を不要とする修学資金を用意するとともに、家畜診療や家畜衛生行政のインターンシップなど、獣医学生の産業動物分野への関心を高める取組でありますとか、また、結婚や育児などを理由に離職した方が再度職場に産業獣医師として復帰していただけるように研修を実施しているところであります。また、その偏在であったり、その数を有効に利用していくために、デジタル技術を活用した遠隔診療の導入の推進などの支援を行っているところであります。
○高橋光男君 是非、ちょっと関連になりますけれども、この就業の促進とか定着支援に関しては、やはりしっかりとした人材を確保していく上で大変大事でありますけれども、その定着を図っていくためには、この修学資金、また労働環境改善だけでも足りないのではないかというふうに思っております。
ちなみに、この修学資金については、受ける、フルで受けると、十年間はしっかりその分野で働いていただくことということが要件となっておりまして、それができなければ返済は求められるといったような仕組みだというふうにもお伺いしておりますけれども、是非、この産業動物獣医師の魅力、またやりがい、これをどのようにして伝えていくのか、現場との接点もどうやって増やしていくのか、こうしたことも大事かというふうに思っておりまして、今回の法改正を円滑に施行していく上でも国が都道府県をしっかりと支えていただく必要があろうかというふうに思います。
そこでお伺いをいたしますけれども、修学資金給付や労働環境改善以外に産業動物分野への就業促進や定着支援のために何か対策を検討されているのか、あわせて、今回の法改正施行に当たり、国として都道府県をどのように支援していくかについてお伺いをいたします。
○副大臣(山下雄平君) この産業動物獣医師の確保や定着を図るには、委員御指摘のように、業務の魅力ややりがいを知ってもらうことが大変重要だというふうに認識しております。
この観点からの取組といたしましては、関係団体と協力して獣医系大学の学生に産業動物獣医師の魅力を紹介するためのパンフレットでありますとかウェブコンテンツの作成などを行っております。また、農林水産省の職員によります獣医系大学での出前講座の開催に取り組んでいるところであります。
農林水産省としても、これ、引き続きこうした問題取り組まなければならないと思っておりますし、また、先ほど、大臣が直接そうした獣医師を目指す学生さんとお話をするという話もありましたので、省を挙げてこうした取組をやっていかなければならないというふうに考えております。
○高橋光男君 是非、そうした若い方々が目指したい魅力ある職業として産業動物獣医師が選ばれるように、しっかりと国として支援をしていただくことをお願いしたいと思います。
次が最後になりますけれども、今日の朝にも様々な先生方がおっしゃられてきた、輸入禁止品対策の実効性確保に当たっての立入検査体制の整備ということで、私も同じ質問になってしまうんですけれども、やはりこの現場の実効性がなければ制度として十分に機能しないという中において、大事なのは人員体制だというふうに思っております。
その中で、家畜防疫官、また家畜防疫員、これ防疫官が国家公務員で、そして防疫員が都道府県の職員だというふうにお聞きをしておりますけれども、現在、防疫官については五百数十人いらっしゃって、あと、防疫員というと全国で四千人ぐらいですか、いらっしゃるというふうにお伺いしておりますけれども、今後そうした方々に対処していただくに当たっては、特に水際対策、これ水際対策を担っていただいているのは主に家畜防疫官の方だと認識しておりますが、その増員とか、また通報窓口の設置など、立入検査の実効性を高めるために体制を強化していただく必要があろうかというふうに思いますけれども、この点について御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(坂勝浩君) お答え申し上げます。
水際での検疫業務を担います動物検疫所の家畜防疫官につきましては、携帯品検査における権限を強化いたしました前回の令和二年改正を受けまして、大きく増員がなされているところでございます。具体的には、令和元年度の四百八十一名から、昨年度は五百四十一名、今年度には五百四十四名体制に増員予定でございます。
また、今回の改正におきまして、新たに家畜防疫官の業務といたしまして、市中の食材店への立入検査業務が追加されるわけでございます。この家畜防疫官の業務を適切に執行する観点から、必要なマニュアルの整備、事前研修を行うことを考えておりますし、また、現在、農林水産省の他部局、消費・安全局内で実施しております食品表示に対する監視業務を行う職員、食品表示Gメンと呼んでおりますけれども、食品表示Gメンの二十年にわたる立入検査の実務経験、こういった知見を動物検疫所の職員の研修にも生かして、こういった知見の共有をしっかり図ってまいりたいというふうに思っております。
また、立入検査の実施に当たりましては、保健所との間で、外国食材店を開業する者に対して営業届出などの機会を捉えて制度周知を依頼するほか、公衆衛生上の懸念が生じた場合の保健所への情報提供といった協力、連携を行うとともに、都道府県警との間では必要に応じてパトロールの強化などを依頼するなど、安全の確保に努めてまいりたいと思っております。
こういった措置を通じまして、立入検査の実効性をしっかりと確保してまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 今おっしゃられた様々な取組が現場でしっかりと執行していただけるように、是非国として対処していただくことを強くお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
