2026.07.09
国会議事録
令和8年7月9日 農林水産委員会
○高橋光男君 おはようございます。公明党の高橋光男です。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
今日は、中東情勢による農林水産業、食品産業への影響と物価高の中での食料支援について伺います。
最初に、大臣に伺います。
中東情勢の緊迫化から四か月余りがたちました。お手元の資料一の一並びに一の二のように、政府は相談窓口を設け、六十一項目の実態把握を進めています。これは大変大事な取組だと思います。ただ、現場が苦しいのは、物があるかないかだけではありません。燃油、肥料、飼料、農業用ビニール、包装資材、物流費まで重なり、経営が削られている状況です。だからこそ、供給面だけでなく、価格、物流、収益悪化まで含めて見ていく必要があります。受け身ではなく、プッシュ型の実態把握を更に強めていくべきだと考えます。
政府として、ここまでの影響をどう総括し、今後をどう見ているのか、お答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。
中東情勢を受けて、三月三十一日に農林水産省に、あと地方農政局に相談窓口を設置をいたしました。その中で、調達にお困りの情報提供を受けた場合には、経済産業省と連携をして流通の目詰まりなどに一件一件対応してきたところであります。
加えて、ちょっと情報の多かったパン、菓子などの販売店や園芸農家など、取引先との交渉力が十分でない方が多いと考えられる事業者については、プッシュ型で目詰まり箇所の特定とその解消に取り組んできております。
これまでに、七月二日時点で全部で四千三百六件の御相談などをいただいております。その内訳は、燃料油等関係が六百三件、そして石油製品などの関係が三千七百三件で、そしてまた、この油の関係は五月以降はごく少数で推移をしております。また、その内容としては、将来の調達不安や納期の遅れ、値上がりなどに関する声を多くいただいているほか、本来欲しいものがすぐに手に入らないといった目詰まり対応を要するものが全体の約一割程度に当たる三百三十三件でありました。
また、資材の供給につきましては、食料の安定供給上、サプライチェーンで広く利用されている資材など、農林水産省として流通実態の把握を進めてきた六十一項目に関しては、全体として供給に問題がないことを確認しておりますが、状況は継続的に把握していく必要があると認識をしております。
今後も引き続き、現場の声をよく伺いながら、農林水産業、食品産業に従事される皆様が安心して経営を継続できるよう、省を挙げて取り組んでまいります。
○高橋光男君 プッシュ型で対応していただいている点は評価したいと思いますが、先ほどおっしゃられたように、今月二日時点では相談件数は四千三百六件と、お配りした資料は、更に少し前の、半月前ぐらいの数でありますけれども、その件数と比べても倍以上になっていますので、こうした厳しい現場の実態を踏まえたきめ細やかな対応を是非お願いしたいと思います。
続いて、価格高騰対策についても大臣にお伺いしたいと思います。
物が入っても、高くて買えなければ経営は続けることできません。安定供給とは、現場が再生産できる環境を守ることまで含むはずです。
そこで、資料二を御覧ください。
これは、ここ数年の農業生産資材の価格指数や直近のA重油価格の推移を示したものです。全ての資材で大きく高騰している実態が分かるかと思います。燃油などは、政府の緊急対策を受けてもなお高騰が継続しているのが実態なんですね。実際、燃油も資材も高止まりし、農作業や出漁、漁をですね、ためらうような現場のお声が出ております。それでも現場には、いつどのような支援が出るのかが見えていない状況なんですね。
国として、補正予算で措置をした予備費等を活用した経済対策を早期に、速やかに講じていただくべきと考えますが、そのお考えはあるのかないのか、お答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。
農業や漁業で使用される燃油関係の価格が三月以降は上昇しているなど、中東情勢などにより、資材の価格が上昇していることはよく認識をしております。そうした資材などの価格上昇が経営に与える影響は、農産物などの価格の動向などにより、品目ごとに様々であるところであります。
農林水産省といたしましては、まずはこの関係物資の安定供給に向けた取組に加えまして、燃油や飼料の価格高騰による影響を緩和するための補填金を交付する制度の措置や、また農林漁業セーフティネット資金などに対する金利負担軽減の措置といった対策は講じてきております。
今後の対策について、今時点で予断を持ってお答えをすることは困難なんですけれども、中東情勢も依然として不透明でありますし、また資材などの価格動向や農林漁業者の経営などに与える影響もしっかりと注視をさせていただいて、今後も経営を継続できるように、状況に応じて万全な対策、対応をさせていただきたいと考えております。
○高橋光男君 大臣が今おっしゃられた対策は、いずれも補正予算で措置した予備費等を活用したものではないんですね。当初予算で手当てしているようなものでやっていると認識をしております。
したがって、一か月前にもう成立した補正予算を発動しないという今の政府の姿勢が明らかになったかというふうに思います。果たしてそれでよいのでしょうかと。現場は私は待てないというふうに思っておりますので、以下、それぞれの品目ごとについて具体的に見ていきたいと思います。
まず、肥料です。
これは、先日、徳永先生の方からもあったかと思いますが、私も五月の十二日の質疑で取り上げました。肥料は高くても買わざるを得ません。ホルムズ海峡の緊張は時間差で必ず肥料価格に響いてきます。
直近の秋肥、今年の秋肥についてどう判断するのか。これは支援しないということなのでしょうか。ここははっきりまずお伺いしたいのと、仮にこの秋肥は支援しないにしても、来年の春肥に向けては、もうこれ確実に影響は出てきますので、予備的な備えが必要ではないかというふうに考えます。
現在、大臣は、本当にリーダーシップの下で、モロッコなどに対して資源外交等を進めていただいている点、これは評価をいたしますけれども、是非、そうした供給対策のみならず、様々な輸入通関価格、小売価格、また農家経営への影響を見ていただいた上で、どの時点で支援を判断するのかを明確にしていただきたいと思いますが、御答弁を求めます。
○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。
肥料の全国的な小売価格における主要な要因となりますJA全農の卸売価格は、五月に公表されました今年の秋用肥料につきましては、基準銘柄で今年の春用肥料との対比で五%の値上げと、比較的小幅ではありました。一方、中東情勢の影響が残る中で、来年の春用の肥料以降は予断を許さない状況であるため、引き続き、輸入される肥料原料の価格動向などを注視しているところであります。
その上で、肥料の価格の急騰の判断におきましては、農業経営に及ぼす影響を勘案する必要があるので、経営への影響というのは、農産物価格の変動や、豊作であるとか凶作でありますとかの状況によって様々でありますので、なかなか定量的な基準を設けるのはそう簡単ではないというふうに考えております。
農林水産省としては、肥料価格が経営に影響を及ぼすこの状況を見極めながら、その状況に応じて必要な対応を図っていきたいというふうに考えております。
○高橋光男君 今、私も事務方にお伺いしたところ、秋肥についてはまだまだ中東情勢を織り込んだ部分というのは一部でしかないと。ただ、来年の春肥はもう確実にそれが反映されるといったようなことでお伺いしておりますから、先手先手で是非対策を打っていただくということを強調させていただきたいというふうに思います。
では、続いて、飼料についてもお伺いしたいと思います。
配合飼料価格の上昇は、畜産、酪農、養殖などの現場を直撃します。飼料高騰に対しては、配合飼料価格安定制度や漁業経営セーフティーネット構築事業などをやっていただいていると思うんですけれども、これを是非継続してしっかりとやっていただきたいと思っております。あわせて、コスト上昇を価格に反映できるようにするには、加工、流通、小売まで含めた支援や消費者理解を進めることも大変大事だというふうに思っております。
そして、価格転嫁のためには、フードGメン、これは今、米の話で様々やってきましたけれども、こうした例えば食肉であったり養殖、こういった現場は本当に大変な状況を踏まえて、消費者の方々にも理解を進めて、また取引先にも理解をしていただくためには大変重要な役割を担っているのではないかというふうに思いますし、是非、現場の情報をしっかりと農水省で吸い上げていただいて、そうした取組を体制として強化していただくとともに、その理解を深め、取引、適正な価格に反映されるように対応していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本啓介君) 配合飼料の高騰局面では、適正な価格転嫁に時間を要するリスクも想定されるため、従来から、畜産分野においては配合飼料価格安定制度を、水産分野においては漁業経営セーフティーネット構築事業を通じて生産者に補填金を交付し、経営の激変緩和の対策を講じているところであります。
具体的には、本年一月から三月期の価格の上昇に対して、畜産においては一トン当たり千七百五十円を五月末までに交付をしており、水産においては一トン当たり三万三千七百八十円を六月二十四日に交付をしているほか、四月から六月期の上昇に対しましても各制度における発動の可能性は高いと見込まれております。
本制度はあくまでも価格高騰時の影響緩和対策であり、品目ごとの経営安定対策や金融支援、需給対策、国産飼料の生産、利用拡大の推進のほか、合理的な価格形成に向けた理解醸成の取組など各種施策を総合的に活用しながら重層的に支援をしているところであります。
加えまして、先ほど委員から御指摘ありました、農林水産省ではフードGメンの体制を整備し、畜産物や水産物を含む農林水産物・食品の事業者に出向き、誠実に協議に応じているかなどの調査を実施しているところであります。現在、各地方農政局と本省の間で適時に情報を共有しながら事例の蓄積を進めているところであり、努力義務違反が疑われる事実を把握した場合には厳正に対処し、取引の適正化を進めてまいります。
○高橋光男君 配合飼料価格安定制度も漁業経営セーフティーネット構築事業も今年第一・四半期は発動していただいたと、で、この第二・四半期の上昇についても発動の可能性は高いという大変大事な御答弁だったかというふうに思います。是非そうしたものが確実に現場に届くようにお願いしたいと思います。
続いて、ナフサ由来資材についてお伺いしたいと思います。
農業用マルチ、ハウス用ビニール、食品包装、発泡スチロール、漁網など、食料供給の土台を支える大事な資材であります。
先ほど確認いたしましたように、政府は六十一項目を調べ、全体として供給に問題がないとしております。しかしながら、現場の不安というのは消えていない状況だと思います。
お手元の資料三を御覧ください。公明新聞の記事、ナフサショックを添付させていただきました。
手に入らず先が見えないといったビニール資材全般に影響が及んでいる事例、捕れば捕るほど赤字になるという漁業関連資材不足、値上がりが深刻な事例など、現場の苦境が非常に切実に示されているところでございます。必要な時期に必要な規格のものが買える価格で手に入るのか、これが問題だというふうに思っております。
そこで、ナフサ由来資材についてのこれまでの相談件数と解決件数、これを具体的にお伺いするとともに、あわせて、これからの供給見通し、また価格動向などを、農水省のホームページ、またSNSなどを使ってもっと分かりやすく定期的に公表していただきたいというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本啓介君) 先ほど大臣から御説明を申し上げました内容の詳細を御答弁申し上げたいと思います。
目詰まり対応を要する相談などの三百三十三件のうち石油製品等関係は二百五十九件で、うち二百二十一件は対応を完了いたしております。残りの三十八件についても解決に向けて現在取り組んでいるところであります。
また、農林水産業、食品産業分野で使用する資材六十一項目について、実態把握の進捗状況を定例の大臣会見の場で発信をしてきたことに加え、中東情勢関連対策ポータルなどの農林水産省ホームページや公式のSNSなどでの情報発信のほか、様々な意見交換などの機会において、現場への説明、コミュニケーションを重ねてまいりました。
引き続き、農林水産業、食品産業に従事される皆様に安心いただけるよう、きめ細かな情報発信を行ってまいりたいと考えております。
○高橋光男君 是非、そうした実態の見える化は現場の安心に直結するかというふうに思いますので、今大臣が定例記者会見で記者の質問を受けて答えているといったようなところから、より踏み込んで分かりやすい発信というようなものを努めていただきたいですし、継続していただくことをお願い申し上げます。
続いて、大臣にお伺いしたいと思います。
具体的なお話なんですが、私の地元兵庫養父市の有機農家からこんなお話を伺いました。
ハウス用のビニール、これがなかなか手に入らないんだと。また、防曇袋という、曇りを防ぐ袋と書いて防曇袋と言いますけれども、それが不足していると、また高騰しているといったような切実なお声でございました。ビニールが入らないと張り替えができないといったことであったり、また防曇袋については値段が何と倍になっていまして、この秋以降の調達も大変不安だといったようなお声をいただいております。このままでは出荷停止にも追い込まれる可能性もあるとまでおっしゃっております。
こうした事態は一農家の問題ではなくて、全国の現場が直面している問題だというふうに思います。先ほど相談窓口ありましたけれども、やはりそうしたことも知らない方々もたくさんいらっしゃるというふうに思いますし、そうした窓口に伝えようにも、やっぱりちょっと敷居が高いというか、ちゅうちょされている潜在的な方々も多くいらっしゃるのではないかというふうに思っております。
したがって、是非、個別相談だけで終わらせずに、価格高騰といったような問題も含めて、是非負担軽減策も併せて講じるべきではないかというふうに思いますが、大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(鈴木憲和君) 農業用ビニールなどを含むナフサ由来の石油製品につきましては、国全体で見ると供給継続が可能となっている一方で、実績以上の発注などで希望数量を調達できないといった声もお聞きをしているところであります。
このため、総理からの指示も受けまして、農林水産省では、園芸農家の農業資材に関して広く現場から直接お話を伺い、一つ一つ問題解決を進めているところです。
例えば、先生の御地元の兵庫県の農業者からは、農業用マルチに関する相談を受けた際には、当省から資材販売店などに聞き取りを行いました。聞き取りを行ったところ、その農業用マルチについては供給が可能であるということを確認ができたので、その旨お伝えすることができて、結果として目詰まりを解消したという事例もあります。このほか、ほかの県でありますけれども、包装用の防曇袋に関する相談を受けた際も同様の対応を行いました。
ハウス用ビニールも含めまして、引き続き、農業者の皆様から寄せられた相談を丁寧に伺いながら、一件一件真摯に対応してまいります。敷居はとても低くなって、敷居はありませんので、どんどん御相談をくださいというか、本当、御不安の声も含めて、なるべく直接お話しすれば解決されることも多々あるのもよく分かりましたので、しっかり対応させていただきます。
また、資材全般がやっぱり価格上昇しているということにつきましては、まず、すぐに何ができるかといえば、農林漁業者が日本政策金融公庫から借り入れる農林漁業セーフティネット資金などに対する金利負担軽減の措置がありますので、そちらも講じているところであります。引き続き、農業者の皆様が安心して経営を継続いただけるよう全力で取り組んでまいります。
やはり難しいなと思うのは、やっぱり資材がこう上がってくると、当然それを取引先にも御理解をいただくということもやっぱり大事かなというふうに思っておりまして、今、全体的には、要するにいろんな資材が上がっているということについては共通の理解が進んでいると思いますので、それをしっかりと価格に反映をするということができやすい環境にはあるかと思いますが、そうはいっても個々の関係上難しいということもあろうかと思いますので、そういう点についても本当に御相談いただければというふうに思います。
○高橋光男君 ありがとうございます。是非、丁寧かつきめ細かな対応を継続していただくようお願いいたします。
続きまして、水産高校の実習船についてお伺いしたいと思います。
この実習船、水産業の担い手を育てる大切な基盤であります。ところが、燃油高騰の上昇がこれからも続いていけば、航海日数や実習内容の見直しが迫られかねないといったような懸念が報道もされております。今は何とかもったとしても、先行きが見えなければ実習の縮小は避けられないと思います。
そこで、所管の文科省にお尋ねをいたしますが、水産高校を所管する都道府県だけの話にとどめず、水産人材の育成という観点から、農水省を始め、関係省庁が連携して燃油費支援や運航維持策を講じていただくべきかというふうに考えますが、答弁を求めます。
○政府参考人(今井裕一君) お答え申し上げます。
水産高校は、我が国の重要な産業の一つである水産業を担う人材の育成という大変重要な役割を果たしているものと認識をしております。
学校設置者である都道府県に確認をさせていただいたところ、水産高校の実習船の運航につきましては、現時点では教育目標の達成に影響は出ていないが、今後も燃油価格の高騰が続くようであれば影響が生じる可能性も懸念されるということを伺っているところでございます。
こうした中、文部科学省では、これまで、実習船の運用状況等につきまして必要な情報収集に取り組むとともに、都道府県に対しましては、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の活用を促してきたところでございます。そして、実際に実習船の燃料費等に臨時交付金を充てている事例も出てきているものと承知をしております。
文部科学省といたしましては、引き続き、地方公共団体とともに、農林水産省を始めとする関係省庁とも緊密に連携をしながら、水産高校での実習が着実に実施できるよう取り組んでいきたいと考えております。
○高橋光男君 都道府県において重点支援地方交付金等も活用できるといったような趣旨の内容だったかというふうに思いますけれども、ある県がしっかり支援されて、別の県はされないといったような、そういった不公平がないように、きめ細かに対応していただくことを重ねてお願いしたいと思います。
続きまして、特用林産物、キノコの現場にも影響が出ていることを短くお伺いしたいと思うんですけれども、例えば袋、また菌床用のボトルというか、そういうプラスチック製品、また包装フィルムなどの資材高騰が続き、経営を圧迫しているということもございます。一部では出荷制限の声もあり、支援拡充を求める声が上がっております。
既存の国の事業だけで十分なのか改めて検証していただいた上で、掛かり増し経費への追加的な支援が必要ではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えさせていただきます。
キノコの生産におきましては、原木やおが粉等、生産資材の割合が高い、さらには、菌床栽培におきましては冷暖房を使うということで電気が使われる、そういったことで、近年、生産資材費や電気代が高騰してキノコ生産者の経営に影響が生じているというふうには認識しております。
このため、林野庁におきましては、令和七年度の補正予算等におきまして、電気代の高騰に対応できるよう、省エネ機材の導入支援、そういうことに加えまして、生産資材の導入費の一部に対する支援、こういったことを行っているところでありまして、引き続きこういった対応を着実に実施してまいりたいと考えているところでございます。
○高橋光男君 是非、既存の予算にとらわれない支援の検討をお願いしたいと思います。
残りの時間は、物価高の中での食料支援についてお伺いしたいと思います。
まず、政府備蓄米のフードバンクや子供食堂等への無償交付についてお尋ねいたします。
これから夏休みに入っていきます。学校給食がなくなりますので、支援を急いでいただく必要があります。申請への承認を迅速に進めていただき、必要な時期に確実に届けていただきたいと思います。
また、フードバンクの現場からはこんな声もあるんです。米が届いても、今は十キロ袋で届くので、小分け作業や配送の負担が大きいといったお声であります。
そこで、提案させていただきたいんですけれども、無償交付用の備蓄米は、災害用のものとは分けて、米袋を小分けにした形で提供するなど、現場目線での改善を進めるべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。
食品アクセス確保対策事業におきまして、保管、運送などの支援を実施しておりまして、フードバンクに交付された政府備蓄米についても対象としているところであります。また、子供食堂などからの夏休みに使用いたします政府備蓄米の無償交付の申請につきましては、可能な限り使用期間に間に合うように交付手続を行ってきたところであります。
御指摘のありましたこの小分けについて、小口化についてなんですけれども、政府備蓄米の無償交付というのは、災害時に迅速な供給を行うため、精米した災害備蓄用精米を有効に活用する形で実施しておりまして、包装を小口化した場合、保管時の荷崩れの増加でありますとか物流効率の低下、また資材費や保管作業コストが増加する可能性もあることから、今すぐ包装規格を見直すことは簡単ではないというふうに考えておりますけれども、現場のニーズや円滑な交付を実施する観点を踏まえた検討が必要だというふうに考えております。
引き続き、関係省庁と連携して、フードバンクなどの活動支援について取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○高橋光男君 元々十キロ袋はなぜかといいますと、災害用の備蓄米はそうした規格で一定の、現場はやはりそれだけの規模のものが求められているということでそうなっていると。それをそのまま今無償交付用に活用しているということでありますが、実際、先ほど申し上げたように、無償交付用の方が今、量的には増えているんですよね。というのは、災害備蓄用の方は五百トン、そして無償交付用は令和六年で八百トン、令和七年でもう千九百トン、令和八年時点でもう千二百トン、今年計上しております。
したがって、やっぱり私は、両者を分けて、無償交付用にはそれなりに、そこに合った形での、どのような保管の仕方が可能なのかと、提供の仕方が可能なのかということを、是非現場の声を受けていただいて、検討を進めていただいて実行に移していただきたいというふうに思います。
最後に、大臣にお伺いしたいと思います。
物価高は、生産現場だけではなく、生活者の食も直撃をしております。フードバンクは今や地域の食料セーフティーネットです。しかしながら、現場は善意とボランティアの方々に大きく依存しております。地方に行けば行くほど体制が弱いのが実態です。現場からは、本来自治体にその機能を担ってほしいといった切実なお声もいただいております。
改正食料・農業・農村基本法の十九条は、国民の食料の円滑な入手の確保を国の責務として掲げております。だとすれば、食料支援も行政がもっと主体的に支えていくべきではないでしょうか。自治体が中心となって社協やフードバンク等と連携し、相談支援や食料支援を一体で行う機能を担っていただいて、その事例の横展開を図っていくべきと考えます。
未整備の自治体を含め、国としてどのように体制構築への助言や支援を行っていくのか、お答えください。
○国務大臣(鈴木憲和君) お答え申し上げます。
平時から国民一人一人が食料にアクセスでき、健康な食生活を享受できるようにすることが重要です。これを踏まえて、改正食料・農業・農村基本法第十九条において規定されたとおり、食料の円滑な入手の確保は国の重要な役割であるというふうに考えております。
こうした中で、フードバンクは地域における食品アクセスの担い手として貢献いただいていると認識をしておりまして、地域における取組においては、地方公共団体が中心となって関係者と連携をしていくことが重要です。このため、農林水産省では、フードバンクによる食品提供に必要な活動の支援や地域で連携する体制づくりなどの取組を推進しているところであります。
このような取組が地域の実情に応じて全国で拡大されるよう、高橋先生からも今御指摘もいただいておりますので、私としても、ちょっと実態もよく拝見をさせていただきながら、どういったことが一番いいのかということも含めて、農林水産省としても考えさせていただきます。
○高橋光男君 事例の紹介等も農水省でされているんですけれども、なかなか自治体が中心となってやっている取組というのはまだまだ限られているのが実態なんですね。
是非、食べたいのに食べられない人を取り残してはいけません。国の責任で地域の食料支援体制を前に進めていただくことをお願いさせていただいた上で、質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
